【新時代のグランドツアラー対決】ポルシェ・タイカン vs ポールスター1 vs メルセデスAMG GT 63 S 前編

公開 : 2020.04.04 07:20

英国では2035年までの内燃機関モデル販売禁止が発表されましたが、未来にロングツーリングの楽しみは残されていないのでしょうか? 今回はそんな懸念に答えを見つけるべく、ポルシェ初のEVとポールスター、そしてAMGの3台のグランドツアラーで旅に出ました。

もくじ

10年程度では解決不能?
未来にもロングツーリングの楽しみ
場所を選ばないグランドツアラー
電動ハイブリッドGT代表
スペックシートが語る実力
洗練された高級感

10年程度では解決不能?

イギリスの官庁街、ホワイトホールから今月初めにもたらされたニュースは、われわれクルマ好きの多くが恐れて来た内燃機関に対する死刑宣告のようなものだった

だからこそ、エンジンがなければ成立しないようなモデルに残された日々も残りわずかだと思ったのだ。

異なる種類の3台のGT。そしてルノー4。
異なる種類の3台のGT。そしてルノー4。

だが、もしかしたら単なる杞憂に終わるかも知れない。

物事に絶対などなく、なによりもこれは政策の話なのだ。

それでも、ジョンソン首相が発表した2035年までのガソリンとHVモデルの販売禁止措置が着実に進めば、世界中で内燃機関という望まれざる存在に対する環境規制が加速することになるだろう。

最後の鐘が打ち鳴らされた時には、それが内燃機関の終わりだけでなく、重要な何かの始まりを告げるものであることを望むしかない。

いまから15年後、新車市場に内燃機関の存在する余地がまったく残されていないとすれば、少なくともこの政策がEVの技術開発を促進することになるのは間違いないだろう。

そして、間違いなくそうでなければならないのだ。

それでも、20世紀が残した遺産とでも言うべきこれほど多種多様なモデルを、どうやってバッテリーと電気モーター、そして十分ではない公共の充電ステーションで支えることが出来るのか、想像することすら難しい。

これから10年程度で、こうした課題のすべてを解決できないことを我々は認識する必要がある。

未来にもロングツーリングの楽しみ

さらに、市場を細かく見渡してみれば、こうした変化に直面にしても、伝統的な俊足グランドツアラー(GT)は生き残ることが出来るに違いない。

GTとはもっとも古くからあるカテゴリーのひとつであり、自動車発展の歴史と分かちがたいだけでなく、強い憧れの気持ちを引き起こす存在でもある。

新時代のグランドツアラー対決
新時代のグランドツアラー対決

すでに1世紀以上に及ぶ発展の歴史を持っているが、その間、2度の世界大戦や、複数の石油危機と経済危機を経験するとともに、1970年代初頭にはいまではLCCと呼ばれる安価な航空会社の台頭が始まっていた。

それでも、限られた時間で長距離を移動する必要に迫られた時、いまでも多くのひとびとが自分だけの空間で自ら選択したスケジュールとルートでの旅、つまりはクルマでの旅を選んでいる。

こうしたクルマでの旅を好むひとびとにとっては良いニュースだろう。

非常に現代的な最新の俊足GTにもこうした伝統は息づいており、いまや完全に定着したかに見えるこの環境負荷ゼロに向けた「ロード・トゥ・ゼロ」の政策が達成されても、好みのペースとスタイルで1日1000kmほどを旅するロングツーリングを行うことは出来るのだ。

変わらず壮麗で往来少ないナポレオン街道とフランスアルプスへと繋がる道を、新時代に相応しいEVグランドツアラー2台と、内燃機関を積んだ素晴らしい俊足GTモデルの3台で今回のような2日間のロードトリップに出てみれば、未来にも変わらぬ長距離ドライブの楽しみがあると確信出来るに違いない。

 
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