SLSから続く「FR」へ共感 メルセデスAMG GT 43(1) シンプルな4気筒ハードをチェック

公開 : 2025.11.18 18:05

A 45 Sにも載る4気筒を積むGT 43 SLSから続くFRへ共感 0-100km/hは4.5秒 やや単調な響き 漸進的なグリップとスリップの推移 ドライバーズカーとして63以上? UK編集部が試乗

SLSから続くFRレイアウトへ強く共感

現世代のメルセデスAMG GTは、4.0L V8ツインターボエンジンの63で口火が切られ、その後にハイブリッドで816psの63 Eパフォーマンスが続いた。エントリー仕様に据えられるのが、2.0L 4気筒ターボの43だ。

この43は、四輪駆動システムだけでなく、後輪操舵や「AMGアクティブライド・コントロール」アンチロール・サスペンション、トルクベクタリング・リアデフも備わらない。大幅にシンプルな構成といえ、GTでは唯一の純粋な後輪駆動となっている。

メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)
メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)

AMGで4気筒と聞くと、本来の半分のエンジンだと受け止める人もいらっしゃるだろう。10万ポンド(約2040万円)超えの英国価格へ、不釣り合いに思えなくはない。

だが、レス・イズ・モアという名言も存在する。一連のGTで、最も思い切った内容だと受け止める人もいる。SLSから続くFRレイアウトへ、強く共感するのだろう。

エンジンはAMG A 45 Sにも載るM139

2代目となるAMG GTは、アルミニウムとマグネシウム、スチール、カーボンファイバーを適材適所で用いた、スペースフレーム・シャシーを採用。市場調査の結果を受け、先代から全長を180mm以上伸ばし、2+2レイアウトを実現している。

初代のコンパクトさや、ロングノーズのシルエットは失われたといえるが、使い勝手が向上したことは明らか。試乗車は20インチ・ホイールにミシュラン・パイロットスポーツ 4Sを履く2024年仕様だったが、2025年の英国では21インチが標準となっている。

メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)
メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)

GT 43のサスペンションは、シンプルなアダプティブダンパーとアンチロールバーという構成。エンジンはAMG A 45 Sにも載る「M139型」ユニットで、1基毎に1人の職人が組み立てている。

電動アシスト付きのターボと、スターター・ジェネレーターによるマイルドハイブリッドを備え、最高出力は422ps。最大トルクは50.9kg-mと不足ない。大幅に装備は削られているものの、車重は1899kgと期待ほど軽くはない。

競合よりちゃんと使えるリアシート

インテリアは、オプションが一切ない状態でも、プレミアム感が高く装備は充実。ただし、プラスティック然としたパネルが多く、一部のフィッティングは甘い。控えめなアンビエントライトはカラーを選べ、エアコンの送風口も照らされる。

2シーターが基本の2+2とはいえ、ポルシェ911フェラーリ・アマルフィなどより、リアシートはちゃんと使える。旅行カバンを置くだけでなく、短距離なら小柄な大人や子どもも問題なく座ることができる。

メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)
メルセデスAMG GT 43 プレミアム(英国仕様)

荷室の容量は、後席の背もたれを倒せば675L。多くのライバルより、長距離ツーリングとの相性は高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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