【FRの熱い走り 価格は急上昇中】BMW 1シリーズMクーペ 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.04.29 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

冷えた状態のスタートでアイドリングが不安定なら、インジェクターの不良。エンジンを2500rpmまで一度回し、アクセルペダルを戻して、ターボ・ウエストゲート・バルブの異音を聞く。修理には2000ポンド(27万円)の費用がかかる。

燃料ポンプや窒素酸化物センサーの不具合にも注意。キーに保存されている、整備履歴も確認しておきたい。

ドライブトレイン

BMW 1シリーズMクーペ(英国仕様)
BMW 1シリーズMクーペ(英国仕様)

試乗をして、プロペラシャフトのベアリングが振動していないか確かめる。かなり大きな振動が出る。低速コーナリングで、LSDからの異音がないか確かめる。

トランスミッション

クラッチやシンクロメッシュの状態を、試乗で確かめたい。デュアルマス・フライホイールの交換は、1200ポンド(16万円)を超える。

サスペンションとステアリング、タイヤ

リアのサスペンション・スプリングが壊れていないか確かめる。ブレーキディスクの摩耗状態も確認する。ブレーキにジャダーが生じる場合、サーキット走行を前オーナーが楽しんでいた可能性がある。

タイヤ4本が、同じプレミアムブランドが望ましい。片減りしていないかも調べる。

ボディ

サビが生じる原因は、事故の修復によることが多い。ボディパネルの隙間にムラがないか、再塗装した部分がないかも観察する。トランク内のカーペットを剥がし、事故の修復痕や再塗装の跡も確かめたい。

インテリア

運転席のサイドサポートは摩耗しやすい。エアコンのヒーターも動くかを確かめる。

iドライブの機能もすべて正常か確認する。故障するとフリーズし、修理の費用は安く済まない。

フロアのカーペットが湿っていないかも確かめる。排水口がふさがり水が車内に入ると、電子機器が濡れて故障してしまう。

専門家の意見を聞いてみる

ジャック・デイ サザーランドMパワー・カー代表

「とても珍しく、素晴らしいドライビングが味わえるクルマです。Mのエンブレムも付き、価値がありますし人気も高いですね。価格は急速に上昇中です」

BMW 1シリーズMクーペ(英国仕様)
BMW 1シリーズMクーペ(英国仕様)

「ただし、市場の値動きは少々気まぐれ。1台は1晩で売れましたが、もう1台は4カ月ほど売れずにありました。コレクターは価値に気付きはじめ、状態の良いクルマに高いに値段を払っています。最高の条件は、オレンジ色で改造されていないノーマルのクルマ」

「1シリーズMクーペを購入する場合、サーキット走行の有無に気をつけたいですね。またプレミアム銘柄でないタイヤの場合、オーナーの財力が限定的だったことも示しています」

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