【戦車のように頑丈な作り】メルセデス・ベンツSL320 R129 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.05.20 10:20

威厳あふれるコンバーチブルを探しているのなら、中古のメルセデス・ベンツSL320は、オススメの1台だとする英国編集部。作りはしっかりしていますが、気をつけたい落とし穴もあるようです。詳しく見ていきましょう。

もくじ

今も忘れられない存在感を放つ
英国編集部のオススメは後期型の320
不具合を起こしやすいポイント
オーナーの意見を聞いてみる
知っておくべきこと
いくら払うべき?
英国で掘り出し物を発見

今も忘れられない存在感を放つ

text:John Evans(ジョン・エバンス)
translation:KENJI Nakajima(中嶋健治)

 
メルセデス・ベンツのSL。どんなクルマなのかを象徴する2文字。これまですべて、同じくらい記憶に残るモデルとなってきた。

今回取り上げるSLは、R129と呼ばれるミレニアム世代。1989年から2001年まで、12年間に渡って製造された。特定の年齢層にとっては、今も忘れられない存在だと思う。

メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)
メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)

デザイナーのブルーノ・サッコが手掛けたスタイリングに、先進的な技術を満載。混ざりけのないドライビング体験が味わえた。伝説のSLを、現代へ蘇らせたといっても良いだろう。

販売も好調で、今の英国市場にもかなりの数のR129型SLが流通している。走行距離がかさんだ1997年式の3000ポンド(40万円)から、1万6000kmしか走っていない1995年式の4万ポンド(540万円)まで、幅も広い。グレードも280から320、500が含まれる。コンディションはマチマチだ。

価格はあくまでも、売り手の評価。根拠もさほど明確ではない。欲しいと思ったら、できるだけ数多くのクルマを見て、比較すると良いだろう。走行距離が短く不具合のない極上車になると、売り手側はクラシックと表現して価値を高めがち。

筆者が専門ショップと話をした中での注意点は、ボディのサビ。カーペットをめくらないと見えない部分にも、広がっていることがある。

R129型SLが登場したのは1989年。当初はAT車のみで、ガス充填ダンパーにリムーバブル・ハードトップ、ポップアップ式のロールバーを備えていた。部品の一部には、最上級のSクラスから流用されたものもあった。

英国編集部のオススメは後期型の320

車重は軽くはなかったが、新しいエンジンはそれを補うパワーを備えていた。年式によるが、320SLは2.8Lか3.0L、3.2Lの排気量を持つ直列6気筒エンジンが選べ、最高出力は195psから234psを誇る。3.2Lは、24バルブ、ツインカム・ユニットとなる。

ほかにも、330psを発揮する5.0LのV8と、さらにパワフルな400psの6.0L V12エンジンもラインナップされていた。6.0LのV12エンジンをチューニングしたAMG仕様も存在した。軽量なV8エンジン版のAMGもあり、最高出力は386psだ。

メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)
メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)

多数あるR129型SLの中で、234psを発生する直列6気筒を搭載したSL320が一番選びやすい。

1996年にフェイスリフトを受けている。大きな変化は、2トーンボディからモノトーンへ変わったこと。またバンパーのデザインが新しくなり、ブレーキアシストが追加されている。

SL600にも惹かれるが、注意が必要。V型12気筒は上質で静かだが、軽微な修理でも難しく、費用も高く付く。特にスロットルボディは、内部で腐食が進む可能性がある。

1999年には、メーターパネルにクロームリングが追加。ステアリングホイールの中央には大きなスリーポインテッド・スターがあしらわれている。便利なオプションは、電動のフォールディングミラー。駐車の際にありがたい装備だ。

R129型の最終モデルは、SL500のシルバーアロー・スペシャルエディション。無冠の帝王、スターリング・モスのサインが記念に添えられている。生産台数は100台だった。

執筆時に英国では、2001年式で走行距離3万3800kmのSL500を、4万3995ポンド(593万円)で発見した。これが、いま最も頂点に立つR129型のSLとなりそうだ。

 

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