【戦車のように頑丈な作り】メルセデス・ベンツSL320 R129 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.05.20 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

専門家が、自然に分解されると呼ぶほど、ワイヤーハーネスは時間の経過とともにボロボロになる。ショートを原因に失火することもある。

交換用ハーネスは150ポンド(2万円)くらいだが、作業料金は遥かに高い。多くは、水の侵入が原因となる。

メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)
メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)

初期の6気筒エンジンは、ガスケットがだめになりやすい。V8エンジンは、スロットルボディに不具合が起きがち。異音を生じる、触媒コンバーターの調子にも気をつけたい。

トランスミッション

信頼性は高い。特に初期の4速ATは、フルードの劣化に気をつけたい。定期的なフィルター交換は有効。過去の整備記録を確かめておく。

サスペンションとブレーキ

SLは車重が重く、フロントサスペンションのロワアーム・ジョイント、アッパーマウント、ブッシュ類やスプリングへの負荷は小さくない。ブレーキディスクやパッドの具合も確認したい。

電気系統

バッテリーの状態に注意。劣化していると、警告灯が点く場合がある。当時のアラームは、電力消費も大きい。

ボディ

専門家によれば、腐食の進んだSLを目にするという。特にトランク内とフロントフェンダー。

電動ソフトトップが正常に動くことも確かめたい。しばらく使用しないと、電子モジュールが故障してしまう。特に、ハードトップを載せっぱなしのクルマには注意が必要。

インテリア

革の状態が良好か、電動シートがしっかり機能するか確かめる。すべての装備品が正常に動くかも重要。試乗する場合はエアコンをオンにして冷気が出るか、ヒーターは温風を出すかを、確かめたい。

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ゴードン・ビショップ

「このSL320は2000年に買いました。ディーラーのデモ車両で、数ヶ月落ち、2400kmの走行距離を刻んだだけでした。それ以来19万kmを走っていますが、目立った故障もありません。SLは、走ることを好むクルマです。停まっていると調子が狂います」

メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)
メルセデス・ベンツSL320(英国仕様)

「走行距離は多いですが、コンディションは素晴らしいと思います。塗装はとても堅牢で、アルミホイールも、普通のクルマのように腐食が進むこともありません。容姿は美しく、快適で、装備も充実しています。頑丈な作りは戦車のようですね」

「整備は定期的に、主にメルセデス・ベンツを得意とする専門ショップへお願いしています。ハードトップは保管してあります。幸い、わたしの場合ガレージに置ける場所がありますので」

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