【BMW製SUVの頂点を飾る】BMW X7 xドライブ M50iへ試乗 4.4L V8 530ps

2020.05.30

サマリー

巨体のSUVながら、驚くほどのスピードと洗練された走りを披露するX7 M50i。本当のMとは呼べないにしても、Mパフォーマンスらしい優れたハンドリングと動的性能を誇ります。英国編集部がドイツで試乗しました。

もくじ

BMWフラッグシップSUVの頂点
目をみはる動的性能と上質な振る舞い
予見できる北米や中国、中東での高い支持
BMW X7 xドライブ M50i(欧州仕様)のスペック

BMWフラッグシップSUVの頂点

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
加速するSUVの性能の中にあって、X7にxドライブ M50iが登場することは、当然の流れだったのだろう。やや穏やかなxドライブ 40iの上に位置する、ガソリンエンジン版のトップグレードだ。

BMWは本格的な「M」を、BMWのフラッグシップSUVとなるX7には設定しないと決めた。このxドライブ M50iは、X7で最もハイパフォーマンスなモデルとなる。

BMW X7 xドライブ M50i(欧州仕様)
BMW X7 xドライブ M50i(欧州仕様)

Mパフォーマンスを主張するのが、わずかに変更が加えられたスタイリング。彫りが深くなり、大きなエアインテークが穿たれたフロントバンパーや、外へ張り出したサイドシルカバーが目を引く。

ディフューザーを備えるリアバンパーのデザインも新しくなり、ひし形の大きなマフラーカッターが凄みを効かせる。ホイールは新デザインで、標準が21インチ。オプションで22インチも選べる。

高い位置のサイドシルをまたげば、広々としたラグジュアリーな車内が待っている。3列シートが備わり、定員は7名。空間は非常にゆとりがあり、同乗者が全員大人でも不満は出ないと思う。

レザー巻きのステアリングホイールとシフトノブ、計器類には、Mバッジが添えられる。インテリアは、とても高級感に溢れている。単にプレミアム感を演出したのではなく、ラグジュアリー・ブランドとしての地位を確立しようという意気込みが実ったようだ。

車重は2480kgもあるが、発進加速はとても鋭い。0-100km/hを4.7秒でこなす。

目をみはる動的性能と上質な振る舞い

BMW X7 xドライブ M50iに搭載されるエンジンは、4.4LのV8ツインターボ・ガソリン。最高出力530ps、最大トルク76.3kg-mを発生する。

X7 xドライブ 40iが搭載する3.0Lの直列6気筒ユニットと比較すると、190psと30.4kg-mも力強い。かなりの差といえる。

BMW X7 xドライブ M50i(欧州仕様)
BMW X7 xドライブ M50i(欧州仕様)

トランスミッションは、ほかのX7と同様にトルクコンバーター式の8速AT。M50iにはDとS、Mレンジで、スポーティな専用ソフトウェア・マッピングが施されている。変速は素早く、ローンチコントロール機能も付く。

四輪駆動のxドライブには、電子制御されるMディファレンシャルも採用。リアタイヤ側には、トルクベクタリング機能も与えられた。

シフトアップまでの質感にも目をみはる。極めてフレキシブルで、レブカウンターの針の上昇とともに、ソリッドなパワー感がスムーズにみなぎる。エンジンが生み出すエネルギー量に合わせて、心地よいバリトンノイズがエキゾーストから響く。

機械的な洗練性も突出して良く、高いギアに入れて、低回転域を保った走行時の質感にも感服する。滑らかな路面であれば、とても安楽にも運転できる。

ただし、試乗車はオプションのピレリPゼロ・タイヤを履いていたが、路面が荒れるとロードノイズも大きく変化。折角の高速巡航の質を下げてしまっていた。

Mサスペンションは、前後ともにエアサス。標準のX7と比較すると明確に硬いが、充分なストロークと収縮時の素晴らしい衝撃吸収性を備え、乗り心地もよく練られている。コンフォート・モードなら、大きな隆起部分を越えても見事に衝撃を抑え込んでくれる。

 
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