【北米仕様に試乗、といえるのか?】トヨタ GRスープラ グランツーリスモで試乗

公開 : 2020.06.03 10:20  更新 : 2021.03.05 18:45

番外編:ドライブ・シミュレーターのリアル

ドライビング・シミュレーターでも、ある程度はクルマのテストができる。実際、自動車メーカーやレーシングチームは、シミュレーターを導入している。

仮に、走行可能なプロトタイプを作るのに1500万ポンド(19億8000万円)が必要でも、シミュレーターなら世界最高クラスでも200万ポンド(2億6400万円)。充分に魅力的なアイテムだ。

自宅の一室でグランツーリスモ・スポーツをする筆者
自宅の一室でグランツーリスモ・スポーツをする筆者

フォードで開発ドライバーも務める、レーサーのビリー・ジョンソンはこう話していた。「ニュルブルクリンクへ6名の技術者とテスト車両を持ち込むのに、16万4000ポンド(2164万円)は必要です。社内のシミュレーターなら、世界に点在する6カ所のサーキットでのテスト走行を1日でできます」 

シミュレーターの大切な要素は2つ。1つはクルマの挙動を再現すること。物理の法則は決まっているから、モデル化ができる。難しいのは、ビジュアル以外の部分で、実際に運転していると実感させることだ。

アンシブル・モーション社とクランフィールド・シミュレーション社のものは、筆者が体験した最高のドライビング・シミュレーターだった。それには、実際に上下左右へ動くモーションベースが付いていた。

筆者は、グランツーリスモ・スポーツはクルマのダイナミクス性能を良く再現していると考えている。でも、さらにシミュレーターとして重要な要素は、クルマの挙動を座った身体へ伝えることだと思う。

2021年の北米仕様のスープラは、パワーアップし、スポーティなシャシーを得ている。少なくとも、その違いは小さいながら知ることができた。

トヨタ GRスープラ(2021年北米仕様/グランツーリスモ・スポーツ)のスペック

価格:4万4000ポンド(580万円・予想)
全長:4380mm
全幅:1865mm
全高:1290mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:3.9秒
燃費:12.0km/L(予想)
CO2排出量:225g/km(予想)
乾燥重量:1580kg
パワートレイン:直列6気筒2998ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:387ps/5800-6500rpm
最大トルク:50.7kg-m/1800-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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