【最新画像】次期メルセデス・ベンツSL ソフトトップのロードスター 公式画像公開

公開 : 2020.08.28 11:20

SLとGTの共有

2台の高級スポーツカーで共有しているのは、プラットフォーム構造だけではない。

アクスルアッセンブリー、サスペンション、ステアリングシステム、48V電動システム、ハイブリッド・ドライブトレインなどのコンポーネントを共有することで、コスト削減と生産効率の向上が期待されている。

新型SL。マフラーの形状が2台で異なる。
新型SL。マフラーの形状が2台で異なる。

新型SLおよびGTは、ドイツのジンデルフィンゲンにあるメルセデスの工場で並行して製造される。

小型のSLCの後継モデルを同じプラットフォームで製造するという当初の計画は、販売台数が減少していることを理由に、後継を作らないという決定がなされたため、中止されていた。

新型SLの初期のプロトタイプは、ショート化されたSクラスクーペのボディを新しいプラットフォームに載せて、コース上でテストを行っている様子が目撃されている。

このプロトタイプでは、GTのようにリアアクスルにデュアルクラッチATを組み込んだトランスアクスルを搭載すると噂されているが、その機械的な詳細についてはほとんど明らかにされていない。

しかし、全体的な寸法は、全長4630mm、全幅1870mm、全高1310mmの既存のSLよりもわずかに大きくなると思われる。

MSAプラットフォームの採用は、新型SLのスタイリングにプラスの影響を与えたと言われており、そのプロポーションは、CクラスEクラスCLS、Sクラスなどのサルーンモデルとプラットフォームを共有する現行モデルよりも、初期のクラシックな姿に近いとされている。

メルセデスのある情報筋によると、ボンネットが延長され、キャビンが後方にスライドするとAUTOCARに語った。

「新しいプラットフォームは、より多くの自由を与えてくれました。フロントアクスルとバルクヘッドの間には距離が生まれます。これにより、より伝統的なプロポーションになりました」

また、現在のSLの折りたたみ式ハードトップを、よりコンパクトな布製に変更したことで、リアのスタイリングにも幅が出たと言われている。

「ハードトップルーフのパッケージングにより高さや幅に縛られることがなくなったため、特にリアははるかにシェイプアップされています」

また、2020年モデルのSLに2+2のシートレイアウトを提供する可能性も高い。AMGは新型SLにポルシェ911と同じような実用性を持たせたいと考えており、トランクの延長として荷物を積むことも可能なリアシートを用意するとAUTOCARは予想している。

SLにハイブリッドを追加

メルセデスはSLに、直列6気筒およびV型8気筒のハイブリッドを設定し、標準モデルとAMGモデルの両方をラインナップする計画だ。

3.0L直6ターボ搭載し、約370psを発揮する「SL 450 EQブースト」と、スターターモーターとの組み合わせで22psアップする「SL 450 EQブースト」がエントリーモデルとなると思われる。

走行性能だけでなく快適性も高まるだろう。
走行性能だけでなく快適性も高まるだろう。

SL 450 EQブーストのマイルドハイブリッドをAMGチューニングした「SL 53」では、約435psと電動アシストによる22psアップが期待できる。

V8エンジン搭載モデルの中には、「SL 500 EQブースト」も含まれる。4.0L V8ターボを搭載し、出力はSL53と同等だが、トルクは大幅に向上する。

最上級モデルは「SL 63」で、4.0L V8ターボが搭載され、600ps以上の出力と30ps以上の電動ブーストが可能となる。V12エンジン搭載モデルが継続されるかどうかは不明だが、SL 63のパワーを考えると、その可能性は低いと思われる。

各エンジンには9速ATが組み合わされ、AMGモデルにはシフトタイムを短縮する電子制御パッケージ「スピードシフト」が採用される予定だ。

標準の後輪駆動に加えて4マチックの4輪駆動を設定するのではないかとの憶測もあるが、これはまだ確認されていない。

市場におけるSLの立ち位置は再定義されようとしているが、ラグジュアリー志向を放棄するわけではないので、インテリアは他のメルセデス車と同様に豪華なものになると予想される。

Sクラスクーペのようなモデルよりもドライバー重視のクルマになるだろうが、半自動運転のドライブパイロット機能をはじめとする、メルセデス最新の運転支援システムがふんだんに盛り込まれている可能性も高い。

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