【ついに試乗】ランドローバー・ディフェンダー ラダーフレーム捨てた! オンロード/オフロードの実力を試す 後編

公開 : 2020.08.28 11:50  更新 : 2021.10.13 15:58

ランドローバー・ディフェンダーの試乗記、後編です。オンロードの走りは完璧。ではオフロードは? これまた難なくこなしました。新型ディフェンダーは「いいかも」ではなく、「間違いなくいい!」という評価です。

オンロードの走りは完璧 でも疑念が

text:Sho Tamura(田村 翔)

新型ディフェンダーをドライブしていると「これはいいぞ!」という確信と「これでいいの?」という疑問が交互に表れる。

オンロードを走る限り、ランドローバーが作る乗用車、ツアラーとしては文句のつけようがない。

オフロード系のタイヤを履いているにも関わらず、エアサスと高剛性のアルミモノコックのおかげで拍子抜けするくらい乗り心地がいいし、ハンドリングもリニアだ。

でも本格オフローダーを所望するマニアがこの滑らかさに納得するか? という疑念も拭いきれない。

操作系はダッシュの中央付近に集約されている。テレインレスポンス2のセレクターや副変速機といった4駆の要となるスイッチ類も特にクローズアップされることなくエアコン関係のスイッチと同化している。

大小2本のレバーがガツンと生えていた先代のそれと比べると、繊細でか弱い感じもする。

もちろんシンプルモダンなインテリアの雰囲気は完全にスタイリングと呼応しているので、見た目の整合性は高い。

ACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンキーピングを装備している点も最新のランドローバーとして抜かりない。

モヤモヤとした評価に決着をつけるため、われわれは試乗会のために用意されたオフロードコースへと向かった。

デコボコ道が平たんに オフも妥協ナシ

エアサスで車高を145mm上げ、テレインレスポンス2の泥、わだちモードを選び、副変速機をローに入れる。

さらにカメラ画像を合成してボンネット下の状況を確認できるクリアーサイトグランドビューを立ち上げる。

そんな無敵モードで冬はスキー場になる山の斜面に設けられたオフロードコースをさらりと1周して「この倍くらいタフな場所を走らせてくれ~」と心底思ってしまった。

700psくらいあるスーパーカーでターンパイクに挑むと上り坂が下り坂に見えることがある。新型ディフェンダーもこれに似て、ワイルドな荒れ地が平たんに感じられた。

タイヤがズルッと滑ることもないし、車高を上げてもなお乗り心地が担保されている。物理的な素姓の良さを、最新の電子制御がうまく補完しているのだ。

もし過酷な岩々のステージでアナログだった先代と勝負したら、たぶん余裕で勝てると思う。新型ディフェンダーは「いいかも」ではなく、「間違いなくいい!」

他のランドローバーと比べてもそん色ないオンロード性能や先進運転支援システムを備えながら、クロカン4駆としても一切妥協していない。

わざわざ専用のモノコックを用意した理由も完全に理解できたのだった。

記事に関わった人々

  • 吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 田村翔

    Sho Tamura

    1990年生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、2013〜2020年までアフロスポーツのメンバーとして活動。2020年よりフリーに転向。光と影を生かしながらレーシングカーやアスリートの「美」と、報道的かつ芸術性を追求した表現を目指し、モータースポーツと国内外のスポーツ競技を撮影する。日本レース写真家協会(JRPA)会員/日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。

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