【ついに試乗】ランドローバー・ディフェンダー ラダーフレーム捨てた! オンロード/オフロードの実力を試す 前編

公開 : 2020.08.28 05:50  更新 : 2021.10.13 15:58

ランドローバー・ディフェンダーの試乗記です。かつてはラダーフレームを下敷きとしたワークホースでしたが、モノコックボディを採用。まずはクルマを観察します。「これは傑作の匂いがする」と筆者。期待大です。

ありふれた? 幻の1台がついに

text:Sho Tamura(田村 翔)

ディフェンダーなら昔ウチにもあったよ。ありふれたワークホースだ。モデルチェンジしたの? あのままで良かったと思うけど」とイギリス人の知り合いは言う。

だが日本人の視点からから見ると、このランドローバーの「原種」はありふれた存在ではない。

ランクルやゲレンデでは満足できないマニア御用達の本格派。熱狂的なファンが一定数いる反面、販売台数は大して期待できず、正規輸入は様子見程度におこなわれてきただけ。

並行輸入されると即完売というマニアック、もしくは幻の1台だった。

ディフェンダーの72年ぶりの刷新はだからこそ、日英どちらの視点からも注目されている。

ちなみに72年というのは原初のランドローバーである1948年のシリーズIから数えてのこと。ずっとラダーフレームの上にアルミの箱(ボディ)を載せていたシリーズI~III、90&110、そして初代ディフェンダーという一連の流れは一括りにされている。

メルセデスGクラスジープラングラー、そして日本代表のジムニーが今なお頑なに守っている本格オフローダーの矜持であるラダーフレームを、新型ディフェンダーは捨てたのだ。

そこにはどんな意味があるのか?

ラダーなしも本気、転がっても平気?

新型ディフェンダーはモノコックボディを採用、しかもアルミ製、と聞いたとき「既存のプラットフォームの流用では?」と直感した。

ランドローバーのラインナップは、新型ディフェンダーを加えると実に7モデルにもなる。流用の精神なくして成立するはずがない。

ところがD7xという新型ディフェンダーの骨格は完全な専用設計だという。しかも一族の中では最も泥っぽい使われ方をすると想定し、これまでになく強度を高めているという。

ラダーを捨ててもなお、新型は本気のオフローダーとして作り込まれている?

その本気度を示すかのように、試乗会の冒頭で見せられたショートムービーでは007シリーズのBGMとともに現れた新型ディフェンダーが荒れ地で飛びまくる。

先方の担当者は飛んで着地しても壊れない点に感心したと言っていたが、それは映像屋の仕事だから裏で何しているかわかったもんじゃないだろう。

僕が驚いたのは、トップギアよろしく真横にグルンと一回転してしまうシーンだった。かつて転がってしまうCMでデビューした新型車があっただろうか?

「ディフェンダーとはこんなタフなヤツです」という作り手からのメッセージはなかなか強烈だった。

記事に関わった人々

  • 吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 田村翔

    Sho Tamura

    1990年生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、2013〜2020年までアフロスポーツのメンバーとして活動。2020年よりフリーに転向。光と影を生かしながらレーシングカーやアスリートの「美」と、報道的かつ芸術性を追求した表現を目指し、モータースポーツと国内外のスポーツ競技を撮影する。日本レース写真家協会(JRPA)会員/日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。

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