2000年代を代表するハイパフォーマンスカー 30選(前編) 世界中のドライバーに憧れを抱かせた名車

公開 : 2025.12.28 11:05

2000年代、それまでの常識や記録を打ち破るハイパフォーマンスカーが数多く登場しました。VWゴルフGTIから日産GT-R、ブガッティ・ヴェイロンまで、時代を象徴する高性能モデルとコンセプトカーを紹介します。

時代を彩ったアイコニックな30台

2000年代には、各メーカーから史上最高のクルマが数多く登場した。

ハッチバックからハイパーカーまで、美しいスタイル、卓越した走行性能、あるいはただただ狂気じみたキャラクターゆえに大きな注目を浴び、この時代のショールームを飾ったのだ。

2000年代(2000~2009年)の代表的なハイパフォーマンスカーを30台紹介する。
2000年代(2000~2009年)の代表的なハイパフォーマンスカーを30台紹介する。

この特集ではアルファベット順に、2000年代(2000~2009年)の象徴的なハイパフォーマンスカーを25台紹介する。さらに、実現の可能性を秘めながらも、何らかの理由でその機会を得られなかった5台のコンセプトカーも加える。

各項にはAUTOCAR英国編集部のレビューも一言添えている。少しでもその魅力を味わっていただければ幸いだ。

アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネ(2007年)

アルファ・ロメオのフラッグシップモデルとして登場した8Cコンペティツィオーネは、わずか500台のみが生産された。スパイダーは329台となる。

後にマセラティ・グラントゥーリズモにも採用されたフェラーリ由来の4.7L、450psの自然吸気V8エンジンを搭載。その轟音にふさわしく、特注のプラットフォーム、カーボンファイバー製のボディワーク、カーボンセラミックブレーキを装備している。

アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネ(2007年)
アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネ(2007年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「GTとしてはちょっとホットロッド的なところがあるが、一度降りると、すぐにまた乗り込みたくなるようなクルマだ」

アストン マーティンDBS(2007年)

その外観は、今見てもまったく時代遅れに感じられない。俳優ダニエル・クレイグが世界一有名なスパイを演じた際に、最初の「ボンドカー」として登場したことを覚えている人も多いだろう。しかし、DBSは単なる映画スター以上の存在だ。

DBSは2007年、DB9の走りに特化したバージョンとして登場した。アルミニウム構造と、カーボンファイバーとアルミニウムのボディパネルの組み合わせにより、ベースとなったDB9よりも65kg軽量になった。5.9L、517psのV12エンジンを搭載し、6速マニュアル・トランスミッションも用意されていた。しかし、残念ながら、カタログにはスパイグッズは含まれていなかった。

アストン マーティンDBS(2007年)
アストン マーティンDBS(2007年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「ヴァンキッシュSよりも軽量で加速性能に優れ、完成度の高いグランドツアラーとして、DBSはふさわしいモデルだ」

アウディRS4 B7(2005年)

2005年にBMW M3への対抗馬として登場したB7世代のRS4は、アウディ・スポーツブランドを新しい方向へと導いた。インゴルシュタットに本拠を置くアウディが、21世紀においてもエキサイティングなドライバーズカーを生み出せることを証明したのだ。これは以前より不安視されていた点であった。

RS4は優れたパワートレインの採用によって、こうした固定観念を打ち破ることができた。具体的には、4.2L、420psの自然吸気V8エンジン(レッドゾーンは8250rpm超)と、「欠点を見つけるのが難しい」と評された6速マニュアル・トランスミッションを搭載したのである。セダン、ステーションワゴン、コンバーチブルの各バリエーションが展開され、今も熱く支持されている。

アウディRS4 B7(2005年)
アウディRS4 B7(2005年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「驚異的な速さ、実用性、そして魅力。非常に特別な存在だ」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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