【次世代モデルをいち早く体験】新型ポルシェ911 GT3 510psのフラッグシップに同乗 

公開 : 2020.11.27 09:29

高い剛性としなやかさを実現

プレウニンガーの主張を文字通り体感したのち、アウトバーンを離れ、郊外の一般道に入った。ここで、多くのことが明らかになった。現行モデルのGT3よりも25~30%硬いスプリングを使用しているにもかかわらず、乗り心地は驚くほどしなやかなのだ。

鍵を握っているのはダンパーのチューニングだ。リアは991.2から流用されたもので、後輪ステアリングに対応したマルチリンク式だが、フロントは大きく変更され、ダブルウィッシュボーンとなっている。

新型ポルシェ911 GT3プロトタイプ
新型ポルシェ911 GT3プロトタイプ    AUTOCAR

「このシステムを911のプラットフォームに搭載できるかどうかは自信がありませんでした。でも、やってみる価値はありましたね」

段差に素早く反応して揺れを抑え、ブレーキング時の剛性も高く安定している。助手席に座っていても、扱いやすさと鋭さを感じられた。

ブレーキは、フロントが408mm、リアが380mmでドリル加工が施されている。ホイールはセンターロック式の20インチアロイで、255/35 ZR20のミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を装着。21インチのリアホイールには315/30 ZR21が装着されている。

インテリアには、GT3特有のメーター類を備え、ドライブモードはシンプル化されてノーマル、スポーツ、トラックの3種類となっている。トランスミッションは7速PDKと6速MTが設定されている。

開発責任者のプレウニンガーと数時間過ごした結果、新型の登場を待つ価値はあると分かった。

「GT3を買う理由は感情であり、クルマを運転する楽しさです。それが主な理由であることは間違いありません」

プレウニンガーの言うことがどれほど正しいかはすぐに分かるだろうが、助手席から見る限りでは、彼に反論するのは難しそうだ。

関連テーマ

おすすめ記事

 

ポルシェ 911の人気画像