【これもアリ】メルセデス・ベンツGLB、ワゴン車の代わりになるのか? 人気コンパクトSUVのパッケージに注目

公開 : 2020.12.01 06:50  更新 : 2021.12.04 02:16

荷室は? Cクラス・ワゴン超え

スクエアなスタイリングでリアウインドウが立ったスタイルのGLBは、荷室に関しても優等生。

荷室容積は3列目を格納するとカタログ値で500L、2列目を倒せば1680Lの空間が出現。Cクラス・ステーションワゴンの440L/1480Lを上回る。

GLBのトランク。3列目シートを収納し、40:20:40分割可倒式の2列目は一部を倒した状態。
GLBのトランク。3列目シートを収納し、40:20:40分割可倒式の2列目は一部を倒した状態。    上野和秀

また、荷室開口部もSUVとしては低く、地上から740mmにすぎない(Cクラス・ワゴン比200mmほど高い)。積み降ろしが楽なのも美点だ。

このほか、荷室には脱着式のトノーカバーが備わり、ステーションワゴン感覚で日常に使える。

なお3列目シート使用時は、トノーカバーはフロア下に収納できるという巧妙な設計で邪魔にならない。

今回「GLB 250 4マティック」に試乗する機会に恵まれ、いろいろな状況でチェックしてみた。

走り出して気付いたのがまったりとした、かつてのS124を思わせる角の取れた乗り心地だった。

コンパクトながら2830mmという長いホイールベースが貢献しており、Cクラス・ステーションワゴンより10mm短いだけだ。この仕立ては、長距離を乗った時に疲労を軽減してくれるだけに大事な部分でもある。

結論 ワゴン代替としてのGLBは、アリ

こうしてステーションワゴンの代替として使い勝手/資質をチェックしてみると、GLBは「使える」という結論に達した。

7人乗りは欲しいが、ミニバンはイヤという方にも好適だ。

トノーカバーをフロア下に収納できるのは、3列目シート使用時に重宝する。
トノーカバーをフロア下に収納できるのは、3列目シート使用時に重宝する。    上野和秀

現在GLBは2.0Lディーゼル・ターボでFFの「GLB 200 d」と、2.0Lガソリン・ターボで4WDの「GLB 250 4マティック・スポーツ」というバリエーション展開。

価格は、「GLB 200 d」が512万円。「GLB 250 4マティック・スポーツ」の696万円と大きな差がある。

普通に使うのなら、ディーゼル・エンジンに納得できれば前輪駆動のGLB 200 dで充分といえ、C180ステーションワゴンのベースグレードより2万円安い点も見逃せない。

日本法人によれば、時期は未定だがGLB 200 d 4マティックの導入を予定しているという。

また、エントリーモデルとなるGLA 180は、需要を鑑み導入すべく準備中とのこと。発売されれば手頃な価格になると思われ、人気を集めそうだ。

SUVだけど見た目がデカくなく、質実剛健なスタイリングのGLB。ステーションワゴンの代替として選んでも間違いない内容を備えていたのである。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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