【シャシーはポルシェと共同開発】シャオペンP7 スーパー・ロングレンジへ試乗 欧州で発売へ

公開 : 2021.02.03 10:25

シングルモーターでも0-100km/hは6.7秒

シャオペンP7は、すべてのグレードに最高出力266psを発揮する電気モーターを搭載し、後輪を駆動。パフォーマンス仕様では、さらに163psの電気モーターが追加され前輪を駆動する。

今回試乗したP7は、シングルモーターのスーパー・ロングレンジ仕様。80.9kWhの大容量バッテリーを搭載し、シャオペンの主張する航続距離は706kmに達する。

シャオペンP7 スーパー・ロングレンジ・プレミアム(中国仕様)
シャオペンP7 スーパー・ロングレンジ・プレミアム(中国仕様)

ただし現実的な環境に近い、欧州のWLTPテストでの値ではない。より緩く前時代の、NEDCテストでの距離となる。

中国製の純EVの多くがそうであるように、P7も動的性能より航続距離重視の設計が与えられているが、0-100km/h加速時間は6.7秒と充分速い。ツインモーターを選べば、4.3秒に縮められる。

シングルモーターでも、大多数のドライバーにとって不満のない加速力を備える。同等の価格のガソリン車を交差点で置き去りにするのも、充分可能だろう。

回生ブレーキの強さは、数段階で調整できる。切り替えても多くの純EVほど強力な減速は得られず、実際のブレーキを用いる頻度は高い。

このシャオペンP7だが、シャシーはポルシェの協力を受けて開発された。それを示すように、ステアリングホイールの操舵感には、適度な重み付けが与えられている。乗り心地も想像よりタイトで、中国車のイメージ以上にスポーティだった。

どの側面を見ても競争力は高い

今回の試乗では、P7パフォーマンスで自律運転システムのベータ版NGPを試すこともできた。基本的に高速道路を前提とした支援システムで、合流からクルージングまで、中国で製造されているテスラより機能的なシステムに思えた。

シャオペンの自律運転システムの場合、ドライバーが必要とする操作も少ない。ただし、追い越しはテスラの方がアグレッシブにこなしてくれる。

シャオペンP7 スーパー・ロングレンジ・プレミアム(中国仕様)
シャオペンP7 スーパー・ロングレンジ・プレミアム(中国仕様)

純EVサルーン、シャオペンP7は2021年に欧州での発売が始まる。だが、英国に上陸するかどうかは不明。P7のシャオPは、英語の勉強中なのかもしれない。ちなみにノルウエーで売られているG3は、ちゃんと英語を聞き取ってくれる。

シャオペンP7は見た目も良く、車内も広々。組み立て品質も高い上に、装備も充実している。動的性能や航続距離、自律運転システムなど、どの側面を比べても、高価格帯にある純EVのライバルに対し優れた競争力を備えることは間違いないだろう。

シャオペンP7 スーパー・ロングレンジ・プレミアム(中国仕様)のスペック

価格:3万1360ポンド(439万円/現地補助金適用後)
全長:4880mm
全幅:1896mm
全高:1450mm
最高速度:170km/h
0-100km/h加速:6.7秒
航続距離:706km(NEDC値)
エネルギー効率:12.1kWh/100km
CO2排出量:−
車両重量:1935kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
バッテリー:80.9kWh
最高出力:266ps
最大トルク:39.6kg-m
ギアボックス:−

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