【なぜ?】輸入車ランキングで日本ブランド健闘 知られざるトヨタの「輸入車」

公開 : 2021.02.09 05:45  更新 : 2021.02.09 21:59

順位を確実にアップ

日本における輸入車ブランドとしてトヨタが大きな存在感を放つ大きな理由は、インドネシア生産の「ライトエース/タウンエース」の存在にあるだろう。

歴史ある商用車として、「ライトエース/タウンエース」は、常に年間1万台を堅調に販売してきた。この数字は貴重だ。

トヨタ・タウンエース・バン
トヨタ・タウンエース・バン    トヨタ

なぜなら年間1万台以上を販売すれば、輸入車ブランドとして上位10にランクインできるからだ。

また、商用車はモデルライフが長いため、2008年に発売された現行「ライトエース/タウンエース」は、今も堅調に売れつづけていることも、トヨタの輸入車販売の存在感をゆるぎないものとする理由だ。

その「ライトエース/タウンエース」というベースの販売台数に、2017年より「ハイラックス」が加わり、そして2019年には「GRスープラ」をプラス。この2モデルを追加することで、過去10年で伸長著しいボルボプジョージープなどの追撃から、6位のポジションを守ることに成功しているのだ。

メイド・イン・ジャパンではなく

日本の自動車メーカーが海外で生産したモデルを日本に輸入して販売するのは、今となっては珍しいものではない。

日産でいえば「マーチ」と「キックス」はタイで生産しているし、ホンダも「シビック」「アコード」が海外生産モデルとなる。

トヨタ・イノーバ・クリスタ
トヨタ・イノーバ・クリスタ    トヨタ・モーター・インドネシア

また、トヨタは海外で生産したモデルを、また別の国で販売するという手法も採用している。それがインドネシアやタイで生産し、アセアンなどの新興国に販売する「IMVシリーズ(ハイラックス/フォーチュナー/イノーバの3モデル)」だ。それ以外にも、小型ミニバンの「アバンザ」や、コンパクトセダンの「ヴィオス」なども同様の手法で販売されている。

ここで気になるのは、海外で生産しても、日本と同じような品質が保てるかどうかということだ。

しかし、その答えは「イエス」。

生産管理の手法さえ同じであれば、どこの工場で生産しようとも品質は実は変わらないというのが現在の実情だ。それどころか海外の方が、新しい工場=新しい生産施設ということで、より品質の高いものができることもあるという。

ちなみに、メルセデス・ベンツも南アフリカで生産したモデルを、アジア各地で販売していた。すでに自動車ビジネスは、メイド・イン・ジャパンやメイド・イン・ジャーマニーではなく、「メイド・イン(バイ)・トヨタ」や「メイド・イン(バイ)・メルセデス・ベンツ」というのが常識となっているのだ。

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