【ボルボの電動化は本気だ】初のEV専用モデル、C40リチャージ 秋に日本導入へ

公開 : 2021.03.06 19:15  更新 : 2021.10.11 09:41

ボルボ初のEV専用モデルとなる「C40リチャージ」のデザイン・プロトタイプが、披露されました。クーペスタイルのクロスオーバーEVで、今年秋の導入を予定しています。

日本法人 2025年には35%をEVに

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ボルボ社は3月2日にスウェーデン本社で新たな電動化戦略を発表し、2025年の段階で世界の販売台数の50%をEVにするとした。

また、ボルボ日本法人は、2025年には国内のEV販売比率を約35%にするとし、2030年には販売するすべてのクルマをEVにすると述べた。

ボルボC40デザイン・プロトタイプ
ボルボC40デザイン・プロトタイプ    上野和秀

ボルボ社は他社に先がけて安全性の追求を続けてきたが、サスティナブルの領域でも先行して積極的に取り組んでいる。その一環として2017年に2019年以降に発売するすべてのモデルに電動モーターを搭載すると宣言し、日本市場でのディーセル車の販売終了を早々に決断している。

ボルボ社のサスティナブルはEVに転換するだけではなく、開発から製造、リサイクル、リユースのすべての領域で、2040年にクライメイト・ニュートラルを目指すもの。

日本国内でも後述のC40(写真はデザイン・プロトタイプ)の導入にあわせて販売店の再生可能エネルギー活用が始められる。

C40リチャージ どんなクルマ?

こうしたボルボ社の2030年に向けた電動化戦略発表の中で、初のEV専用モデルとなるC40リチャージのデザイン・プロトタイプが発表された。

姿を現したC40リチャージはクロスオーバーEVモデルというポジショニングが与えられ、XC40と同じCMAプラットフォームが用いられている。

ボルボC40デザイン・プロトタイプ
ボルボC40デザイン・プロトタイプ    上野和秀

車体寸法は全長4431mm、全幅1850mm、全高1582mm、ホイールベース2702mm(いずれも欧州値)。XC40の日本仕様に比べ、全長は6mm長く、全幅が25mm狭くなり、ルーフが低められたことから全高は78mm低くなっている。

駆動装置は前後に150kWを発揮する電動モーターを備え、合計出力は408ps。

バッテリーは78kWhの容量で、航続距離はWLTPモードで420kmと発表。動力性能は0-100km/h加速は4.9秒、最高速度は自主規制により180km/hに抑えられている。

スタイリングはXC40の派生形に見えるが、ルーフが低められたクーペスタイルと独自のフロントデザイン、ルーフへ伸びるテールランプがポイントだ。日本へは今秋に導入されるとアナウンスされた。

展示されたデザイン・プロトタイプはモックアップに近いスタイリングモデルで、走行装置やインテリアは備わらない。今回は本国発表の2日後に東京、ミラノ、ニューヨークのボルボ・スタジオで披露されるという素早さで、ボルボ社の意気込みが感じられた。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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