【勘違い要注意】並行輸入車 審査要領の一部改正 すべてのクルマが登録できなくなる=偽情報

公開 : 2021.03.15 16:35  更新 : 2021.03.15 20:09

自動車機構が示す並行輸入車審査の改正内容に関して間違った情報が拡散。真偽を関係各所、関係者に取材しました。

もくじ

カン違い、デマ拡散騒ぎの発端は?
拡散された情報 正否4項目まとめ
EU/アメリカ/カナダからの並行輸入車は
並行輸入、厳しくなる可能性高の国は
厳格化の背景「偽造書類」横行の事実
現場、既に問題 並行輸入業者は嘆く

カン違い、デマ拡散騒ぎの発端は?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

独立行政法人自動車技術総合機構(以下、自動車機構)は「並行輸入自動車の事前審査書面等の明確化等について ―並行輸入自動車審査要領の一部改正― 」を発表した。

自動車機構では、国民から広く意見を募ろうとしている。いわゆる「パブリックコメント」というもの。行政手続法にもとづく意見公募手続きのことだ。

横浜港のふ頭「本牧ふ頭」に降り立ったばかりの並行輸入車。
横浜港のふ頭「本牧ふ頭」に降り立ったばかりの並行輸入車。

自動車機構が示した改正内容に関して、早とちりやカン違いをする人が数多く出現。

並行輸入業者やレアな外国車オーナーの間で混乱が渦巻いている。

なお、「反対意見が1000通集まったら廃案になる」「反対意見を2000通集めないとこのまま改正案が通ってしまう」などは、完全なデマ情報である。

賛成/反対の数では、改正内容の方向性は決まらない。

AUTOCAR JAPANは「カン違い」「早とちり」で拡散されている誤った内容について、関係各所、関係者に取材した。

正しい情報を詳しくお伝えする。

そもそも並行輸入車とは?

海外の自動車メーカーや日本の正規輸入元(インポーター)や正規ディーラーを通さずに輸入/販売された輸入車のこと。

新車の場合、専門業者が海外のディーラーで購入したクルマを日本に販売する方式が一般的。

正規ディーラーでは販売されていない車種や仕様、グレードなどレアな外国車も購入できる。

拡散された情報 正否4項目まとめ

×:今年7月以降、並行輸入車がいっさい日本に入らなくなる

→一部の国から(後述するが、オーストラリアや中東など)の並行輸入は難しくなるのは確か。

しかし並行輸入車がいっさい日本に入らなくなることでは断じてない。

×:並行輸入車の継続車検が受けられなくなる

→今回の改正は、「並行輸入自動車審査要領の一部改正」となっている。

つまり、すでに審査を経て登録しているクルマに影響するものではない。

×:ホッドロッドなどのクラシックカーはいっさい輸入できなくなる

→これも、これまで通り変わりなくFMVSSのラベルやプレートが貼ってある車両であれば問題なく輸入できる。

とくに1951年(昭和26年)に道路運送車両法の保安基準が施行される以前に製造されたクルマであれば、道路運送車両の保安基準が施行される以前なので、年式と車名が確認できればOK(当時のコーションプレートやアメリカの車検証などで確認)

△:自動車メーカー等が発行した技術基準等の適合性を証する書面等(以下、技適)がないと並行輸入できない

→EU/アメリカ/カナダ「以外の国」からの輸入には技適などのメーカー発行書類が必要となる(後述)※ただし、ハイブリッド車やEVなど一部の車両は例外あり

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