誕生から18年 色褪せないVW『シロッコ』の魅力 独特でシャープなデザインと楽しい走りを振り返る【UK編集部コラム】

公開 : 2026.02.25 17:05

フォルクスワーゲンが2008年に発売した『シロッコ』は、他とは一線を画すスタイリッシュなデザインが特徴です。ゴルフのような実用性を備えつつ、より楽しいドライビングを実現しています。UK編集部員によるコラムです。

他とは一線を画す存在感

2008年に登場した3代目『シロッコ』は当時も今も、他のフォルクスワーゲン車とは一線を画すスタイリッシュなモデルだ。

この時代の特徴である大きく笑ったようなグリルとヘッドライトの組み合わせは共通だ。しかし、視線を後方へ移すと、個性が際立ってくる。

フォルクスワーゲン・シロッコ(3代目/欧州仕様)
フォルクスワーゲン・シロッコ(3代目/欧州仕様)

シロッコのシルエットは、従来のファストバッククーペとは違った路線を歩んでいる。ルーフはテールゲートに向かってわずかに沈むだけで、その角度は普通のハッチバックとほとんど変わらない。

このデザインを非凡なものにしているのは、浅いサイドウィンドウだ。これにより、当時のトゥーランやトゥアレグティグアンとは異なる、低く構えたような印象を与えている。そしてリアに向かって絞り込まれていくガラスエリアが、さりげないスポーティさをさらに強調する。リアフェンダーは明確な張り出しを見せ、安定感のあるワイドなトレッドを包み込む。

ボディの後方3分の2は、シロッコ以外の何物でもない。細身の窓は後部座席の乗員に広い視界をもたらすものではないが、驚くべき点の1つは、4人の大人を収容するのに十分なスペースだ。ただし、後部座席は小柄な人でないと難しいが。

実用的で、より楽しく

シートもスタイリッシュだ。ステッチ入りのパネルは、上品なミッドセンチュリーのスカンジナビア風レザー家具を彷彿とさせる。

実際、インテリア全体は魅力的に仕上げられており、繭のような包まれ感のあるコックピットは、シートベルトを締めて走り出したいと思わせる。

フォルクスワーゲン・シロッコ(3代目/欧州仕様)
フォルクスワーゲン・シロッコ(3代目/欧州仕様)

パワートレインはさまざまで、最高出力122psの1.4 TSIから256psのシロッコRまで幅広く用意された。0-97km/h加速は6.5秒だが、実際にはもっと速く感じる(2速で93km/hに達するとレブリミッターが作動するのは残念だが)。Rモデルは0-160km/h加速13.7秒を誇る。ESPが介入するには十分な速さだ。

ステアリングが伝えるフィードバックは “ささやく” 程度で、それもフロントタイヤが激しいトルクに耐えている時だけだ。この特性とESPが、ワインディングロードで至福の境地に達するのを阻んでいる。だが、それでも間違いなく楽しめるだろう。

そして、フォルクスワーゲン車らしく、優雅で快適な日常生活を送ることができるのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ブレンナー

    Richard Bremner

    英国編集部
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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