【労働者のFFアルファ】アルファ・ロメオ・アルファスッド 希少になった大衆車 前編

公開 : 2021.04.25 07:05

アルファ・ロメオのファミリーカーという夢

水平対向エンジンは滑らかに軽快に吹け上がり、燃費は10.6km/L程度。一度の給油で、110km/hで500km弱走行し続けることも余裕でこなせた。

熱膨張しそうな鋳鉄ブロックとアルミ製ヘッドを備え、オーバースクエアのシリンダーで1186cc。ボールイン・ピストンと呼ばれる構造を採用し、最高出力は68psを得た。826kgのアルファスッドを時速144km/hまで引っ張れる。

アルファ・ロメオ・アルファスッド tiクーペ(1977年)
アルファ・ロメオ・アルファスッド tiクーペ(1977年)

メンテナンスが容易で、長寿命なことも前提。カムシャフトの駆動はベルト式で、フロント・ディスクブレーキがアスクルシャフトの内側、インボード・レイアウトなことも、その理由なのかもしれない。

空気抵抗値、Cd値は0.30で、当時としてはかなり良好。車内空間は広く、前後の重量配分も不釣り合いにはなっていない。

小さなボデイの四隅に幅165のタイヤを履かせ、4速MTが組み合わされたアルファスッドは熱狂的にイタリア市民から歓迎された。静かで燃費に優れ、車内は広々。アルファ・ロメオのファミリーカーという夢が叶ったように思えた。

英国に上陸したのは1973年。1400ポンドという手頃な価格も、ライバルを驚かせるものだった。

小さなアルファ・ロメオに否定的なドライバーの考えは、ハンドリングで改めさせた。サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式で、リアがビームアスクルと一般的なもの。

だが、キャスター角などの設定に優れ、正しく配置されたリアアスクルがアンチロールバーの機能も果たし、完璧と呼びたくなる落ち着きと快適性を両立させていた。

この続きは後編にて。

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