【手頃なエントリーグレード】ボルボV60 B3 FWD モメンタムへ試乗 持続可能とはいいにくい

公開 : 2021.05.10 08:25

比較的手頃な価格で優れた実用性が手に入る、エントリーグレードのボルボV60が、B3。しかし、ドライバビリティは物足りない様子。英国編集部が評価しました。

もくじ

プジョーやフォードに並ぶ価格設定
一般的なファミリーカーとして不足なし
B3が持続可能な内容とはいいにくい
ボルボV60 B3 FWD モメンタム(英国仕様)のスペック

プジョーやフォードに並ぶ価格設定

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
B3という数字に、思わず二度見してしまうかもしれない。最近のボルボとしては珍しく、手頃な価格の付いたボルボのステーションワゴンだ。

数十年前のボルボは、身近な量産ブランドと横並びで販売することも、さほど気にしていなかった。ところが近年は、プレミアムブランドだという姿勢を明確にしている。

ボルボV60 B3 FWD モメンタム(英国仕様)
ボルボV60 B3 FWD モメンタム(英国仕様)

今回試乗したボルボV60 B3は、少し違う。ミドルサイズのプジョーやフォードのステーションワゴンを検討しているような、ドライバーの視界にも入る値段が付いている。

あるいは英国では、エントリーグレードのアウディA4アバントや、BMW 3シリーズ・ツーリングなどと並ぶ候補にもなるのだが。

3万5000ポンド(525万円)以下でボルボV60を買おうと考えた場合、英国で選べるのがエントリーグレードのB3 モメンタム。エンジンはマイルド・ハイブリッドの2.0Lガソリンで、前輪駆動となる。

エントリーグレードだからといって、装備が大幅に絞られるわけではない。トランスミッションは8速ATで、クルーズコントロールにLEDヘッドライト、パワーテールゲートとシートヒーターも付いている。

縦型のタッチモニターによるインフォテインメント・システムと、モニター式のメーターパネルも装備されている。追加費用は一切なしで。

レザーシートに、スマートフォンとのミラーリング機能や無線充電機能、サンルーフが欲しい場合は、オプションで追加できる。今回の試乗車には装備されていた。

一般的なファミリーカーとして不足なし

2021年では、装備が充実した上級のハッチバックでも、V60 B3に近い金額が付く。ミドルサイズのボルボ製ファミリーワゴンの値段としては、お手頃だといえるだろう。

ただし金額を考えると、馬力は控えめ。4気筒2.0Lユニット自体はハイブリッドを含めるV60の上位グレードにも採用されてはいるが、チューニングが異なる。B3の場合、最高出力は163psに設定されている。

ボルボV60 B3 FWD モメンタム(英国仕様)
ボルボV60 B3 FWD モメンタム(英国仕様)

市街地なら、パワーに不満は感じない。低速域での加速も活発に思える。だが、80km/hを超えた辺りからフルパワーを引き出しても、勢いはほどほど。

マイルド・ハイブリッドとして、電気モーターが低回転域からトルクをアシストし、運転はしやすい。しかし4000rpm以上回しても、得られるものは多くない。

エンジンの質感は、特に優れているわけではない。古くからのボルボ・ユーザーからすると、期待には届いていないかもしれない。

8速ATのトランスミッションは、変速を躊躇する場面もなくはないが、動作自体は滑らか。一般的なファミリーカーとして選ぶなら、V60でも不足はないはず。最新の上級グレードと比べると、平凡なパフォーマンスではあるにしろ。

乗り心地や走行時の洗練性は、V90に並ぶわけではない。V90とは異なり、ボルボはV60にエネルギッシュな操縦特性を与えている。そのかわり、ベースにある快適性や路面からの隔離性が犠牲になっている様子。

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