【ホットクロスオーバー対決】後編 ティグアンRはまさに背の高いゴルフR GLBの肌馴染みに好感

公開 : 2021.05.08 21:05  更新 : 2021.07.12 18:48

速さか、肌馴染みのよさか

渋々ながらもティグアンRを選びたいいっぽうで、GLB 35に親しみを感じずにもいられない。

AMGの可変レシオ式ステアリングであるダイレクトステアは、切りはじめこそダイレクトだが、フィードバックはほとんどない。そうであっても、低く感じるドライビングポジションには、ティグアンRより収まりがいいように感じさせるものがある。

ドライビングポジションの収まりがいいGLB 35は、路面追従性でもティグアンRの上を行く。
ドライビングポジションの収まりがいいGLB 35は、路面追従性でもティグアンRの上を行く。    LUC LACEY

どちらのクルマも、ダンパーをもっともリラックスしたモードにすれば、乗り心地は驚くほどなめらかになる。だが、AMGのほうが路面追従性は高い。

強打より巧打の勝利

306psのM260型は、ティグアンRのEA888型に出力でやや劣り、同じようなサウンド演出ギミックがついてくるが、それでもGLB 35は間違いなく速い。しかも、人為的なエンジンサウンドは、こちらのほうが耳馴染みはいい。

GLB 35はシンプルにより人好きのするクルマで、ガッチリした7シーターボディに包まれたキャビンは快適性も一枚上手だ。

パフォーマンスの優劣でいえばフォルクスワーゲンに軍配が上がるが、われわれとしてはより肌感覚に合うAMGを選びたい。
パフォーマンスの優劣でいえばフォルクスワーゲンに軍配が上がるが、われわれとしてはより肌感覚に合うAMGを選びたい。    LUC LACEY

そういうわけで、勝者はAMGとしたい。ティグアンRに乗っていると、これほど大きな車体が必要なのか、常に疑問を感じてしまう。そして、ゴルフRなら同じことをもっとうまくやってのけるだろうと考え続けてしまう。

もっとも、フォルクスワーゲンも初球を凡打して一発アウトになったわけではない。粘りながら惜しくも三振、といったところだ。

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