【自分たちはエスプレッソ豆だ】クラウス・ブッセ イタリア車デザイナーの仕事 AUTOCARアワード2021

公開 : 2021.06.16 18:05

クライスラーでの仕事

2007年のダッジ・ラムの車内を見てみると、シンプルでプラスチッキーなダッシュボードに、白い文字盤を持つ一連の計器類が存在感を示している。とても安っぽく見える作りだ。2010年のラムのダッシュボードを見ると、その違いがわかる。今日の基準ではそれほど特別なものではないが、先代と比べればその差は歴然。先代モデルにはなかった洗練されたデザイン性が加わっているのだ。

ブッセがクライスラーに加わったとき、彼はインテリアデザインを専門とする部門がないことに気づいた。当時はエクステリアデザインに次ぐものと考えられており、2000年代前半に販売されたジープ、クライスラー、ダッジ(覚えているだろうか)のキャビンが時に悲惨なものであったのは、こうした考え方によるものである。

クラウス・ブッセ
クラウス・ブッセ

デザイン部門の責任者であるラルフ・ジルは、この状況を変えたいと考え、ブッセにチームを編成してエンジニアリングを変革するように命じた。数年後には、ブッセは「兄弟のような」チームを率いて、ジープ、ダッジ、ラム、クライスラーのすべてのクルマの内装を作り直していた。

彼らの仕事が見逃されることはなかった。

「新車が発売されると、海外の市場ではインテリアデザイナーにプレゼンテーションを依頼することがありましたが、それは話題が豊富だったからです」とブッセは言う。

「素晴らしい成果でした」

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