【得意の小型xSUVxHV】トヨタ・ヤリス・クロス 1.5ハイブリッドへ英国試乗 高い総合力

公開 : 2021.07.10 08:25

ボクシーなデザインのクロスオーバー、ヤリス・クロス。優れた特長はそのままに、高い機能性がプラスされていると英国編集部は評価します。

小型クロスオーバーに得意のハイブリッド

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
最近のトヨタのモデル名は、あまり面白みがない謎掛けのようだ。トヨタ・ヤリスのクロスオーバーとかけて、売れ筋モデルと解く。その心は、トヨタ・ヤリス・クロス。

ヤリス・クロスの成り立ちは想像通り。コンパクトカーのヤリスのシャシーとハイブリッド・パワートレインを持ってきて、サスペンションを再設計し車高を上げて、RAV4のようにボクシーなボディを載せる。オプションで四輪駆動も選べるようにしてある。

トヨタ・ヤリス・クロス 1.5ハイブリッド・アドベンチャー・プロトタイプ
トヨタ・ヤリス・クロス 1.5ハイブリッド・アドベンチャー・プロトタイプ

真面目な内容ともいえる。トヨタがヤリス・クロスを開発した理由は簡単。日産ジュークやフォード・プーマが競い合うコンパクトSUVの市場は、拡大する一方にあるのだから。

トヨタは以前から、小型ハッチバックを手掛けてきた。四輪駆動モデルでも定評がある。そこへ得意のハイブリッドを組み合わせれば、コンパクト・クロスオーバー市場で際立つ1台が誕生する。トヨタの考えは理解しやすい。

日本では既に人気を獲得しているヤリス・クロスだが、欧州市場へはこれから。英国編集部が今回試乗したのは、一部がカモフラージュされた左ハンドルのプロトタイプだった。

最終的な仕上がり前で、英国や欧州の道路に最適化させたサスペンション設定を詰めている段階だという。デリバリーが始まるのは、9月からが予定されている。

英国へ導入されるヤリス・クロスのうち、ダイナミックと呼ばれる上級トリムグレードの価格は2万6465ポンド(407万円)から。エントリーグレードは、2万2515ポンド(346万円)が予定されている。

個性的な見た目に、質感の良いインテリア

見た目は通常のヤリスとの共通性を匂わせつつ、オフローダー風の角張ったスタイリングが与えられている。四角いホイールアーチには樹脂製のフェンダーカバーが付き、ルーフレールも載っている。

TNGA-Bというプラットフォームもヤリスと同じ。ホイールベース長は変わらないが、全長は240mm伸ばされ、最低地上高は30mm持ち上げられた。荷室は通常のヤリスが286Lなのに対し、397Lと大きい。

トヨタ・ヤリス・クロス 1.5ハイブリッド・アドベンチャー・プロトタイプ
トヨタ・ヤリス・クロス 1.5ハイブリッド・アドベンチャー・プロトタイプ

全体的なデザインは、日産ジュークほどの奇抜さはなく、フォード・プーマより無骨さがある。かといって、充分な個性も備わっている。

インテリアは、ヤリスがベースとなっていることが明確。硬質なプラスティックが目立つが、全体の質感は悪くない。デザインも上品に整った印象を受ける。ステアリングホイールは握りやすく、ダッシュボードには9.0インチのタッチモニターが載っている。

車内には、フォルクスワーゲンTクロスほどの華やかさはない。でも、プーマより訴求力はあるだろう。

ヤリス・クロスが搭載するパワーユニットは、4世代目の1.5Lパラレル・ハイブリッド。英国仕様では最高出力115psを発揮し、0-100km/h加速は11.2秒でこなす。数字的には通常のヤリスと変わらないものの、クロスオーバー用にチューニングしてあるそうだ。

カタログ燃費は23.3km/Lで、このクラスのモデルとしてはかなり優秀。今回の試乗では、非現実的な数字ではないことが確かめられた。

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