【なぜ?】勢い止まらぬトヨタ・ルーミー 人気続く3つのワケ

公開 : 2021.09.11 05:45  更新 : 2021.10.13 12:01

トヨタ・ルーミーの勢いが止まりません。人気が継続する3つの理由を筆者が考察します。

止まらぬルーミーの快進撃

執筆:Takahiro Kudo(工藤貴宏)
編集:Taro Ueno(上野太朗)

トヨタ「ルーミー」の快進撃がとまらない。

ルーミーとは、トヨタが販売する背の高いコンパクトカー。開発と製造はダイハツが担当し、トヨタに供給されるOEMモデルだ。

トヨタ・ルーミー
トヨタ・ルーミー

トヨタ・ルーミーのほか、本家ダイハツからは「トール」、さらにはスバルから「ジャスティ」としても販売されている3兄弟のうちの1台だ。

2020年9月まではトヨタ「タンク」というモデルもあって4兄弟だったが、タンクはマイナーチェンジを機にルーミーへ一本化されている。

そのルーミーがいま、売れているのだ。

今年のランキング常連に

2020年4月から2021年3月までの「2020年度」の販売台数ランキングをみると、ルーミーは10万3064台を販売してランキング5位。

上位には入っているものの、トップに迫るというレベルではない。

トヨタ・ルーミー
トヨタ・ルーミー    トヨタ

しかし、最新(2021年8月)の販売ランキングをみると、ルーミーは1万347台を売り、2位にランクイン。

実は今年に入り、ルーミーは2位の常連となっているのである。

ここ1年ほどのルーミーの販売数位を見て見よう。データは販売台数/順位/前年比だ。

2020年9月:8084台/7位/89.4%
2020年10月:11487台/3位/165.0%(マイナーチェンジ効果)
2020年11月:9112台/6位/127.8%
2020年12月:8792台/3位/146.2%
2021年1月:10939台/2位/176.6%
2021年2月:11954台/2位/155.6%
2021年3月:16504台/2位/170.1%
2021年4月:12161台/2位/238.3%
2021年5月:11567台/2位/312.3%
2021年6月:14337台/2位/274.1%
2021年7月:14807台/2位/226.8%
2021年8月:10347台/2位/184.2%

1発だけではなく人気継続

こうして販売データの推移を並べてみると、2021年1月に2位へジャンプアップしたあと、そのポジションをキープしていることが分かる(ちなみに1位は常にトヨタ・ヤリス)。

販売台数は毎月コンスタントに1万台を超え、さらに注目すべきは前年比の数字。

トヨタ・ルーミー(マイチェン前)
トヨタ・ルーミー(マイチェン前)    トヨタ

2020年のマイナーチェンジを受けて上昇しているのだが、2021年に入ってからはミニマムでも150%超え。312.3%を記録した5月を頂点とし、200%超えも珍しくない。

たしかに、昨年春はコロナ禍の影響を受けて販売台数が落ち込んだので新車販売全体的に対前年度比は上昇する傾向にあるのだが、とはいえデビュー直後の新型車でもないのにこれだけの数字が並ぶのは尋常ではない。

今年に入ってから1万台を割り込むことがなかった販売台数をみても、しっかり売れていることが分かる(売れていないとランク2位にはなれないのだから当然だが)。

果たして、ルーミーがここまで元気がいい理由はどこにあるのだろうか?

大きな理由は3つある。

1つは、2020年9月のマイナーチェンジだ。

外観をリフレッシュするとともに先進安全機能が強化され、販売現場でもお客さまにお勧めしやすい商品となったことは大きい。

一部仕様は新たに電動パーキングブレーキが組み込まれ、ACCは渋滞時の停止保持までおこなえるように進化した。

記事に関わった人々

  • 工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。

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