ブガッティ・ヴェイロン・ブラック・ベス

公開 : 2014.04.21 04:00  更新 : 2017.06.01 02:13

ブガッティ・ヴェイロン・グランド・スポーツ・ヴィテッセに設定されたレジェンド・シリーズの第5弾が北京モーターショーで公開された。6モデルが作製されるレジェンド・シリーズの最後から2番目のモデルとなる。

戦前のブガッティにとってもっとも重要なモデルのひとつであるタイプ18からインスピレーションを受けたモデルである。

ブガッティ・タイプ18は、100psのパワーを持つ5.0ℓ4気筒エンジンを搭載し、160km/hの最高速度を誇ったモデルで、戦前のブガッティの最速モデルであったとも言われるもの。創始者であるエットーレ・ブガッティによってモータースポーツに出場した記念すべき1台だ。

タイプ18の有名なオーナーの一人が、フランスの著名な飛行家であるローラン・ギャロスだ。1913年に地中海横断飛行を行ったパイロットであり、全仏オープンの会場の名前にも、彼の功績を讃えてその名が付けられていることでも有名な人物でもある。彼は、彼の飛行機と同等のスピードを持つクルマを求めて、1913年にタイプ18オーダーした。そして、彼はそのクルマに、英国種のサラブレッドと同じ “ブラック・ベス”と名づけた。従って、5番めのレジェンド・シリーズは、ブガッティ・ヴェイロン・グランド・スポーツ・ヴィテッセ・ブラック・ベスとネーミングされた。

ブラック・ベスは、オリジナルのアロイ・ホイールと、カーボンファイバー・ボディにゴールドのアクセントを特徴としたモデル。インテリアは、基本的に2色の本革が使用され、タイプ18に使用されたのと酷似している赤いステアリング・ホイールが付けられる。また、赤いステッチがシート・クッションに配され、レースのモチーフがドアには浮き彫りにされる。

このブラック・ベスも、1200psを発揮する8.0ℓのW16エンジンを搭載するブガッティ・ヴェイロン・グランド・スポーツ・ヴィテッセがベースだ。0-100km/h加速が2.6秒、そして最高速度は410km/hだ。

他のレジェンド・シリーズ同様に£1,800,000(3億600万円)という価格が付けられ、3台の限定生産である。

レジェンド・シリーズは、ジャン・ブガッティ、ジャン・ピーエル・ウィミーユ、メオ・コンスタンティーニ、レンブラント・ブガッティをトリビュートしてきたが、このブラック・ベスを加えてあと1台となった。最後の1台は、チェコのレーシング・ドライバー、エリザベス・ジュネックをトリビュートするのではという噂だ。彼女は、グランプリに勝利した最初の女性ドライバーである。

▶北京モーターショー

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