【シリーズ3を解き放つ】EタイプUK アンリーシュドへ試乗 V12は6.1Lへ 前編

公開 : 2021.10.19 08:25  更新 : 2021.10.20 08:17

一新のインテリアに6.1LのV12

整えられたボディだけでなく、アンリーシュドのインテリアは見違えんばかりに手が施されている。ダッシュボードの基本的な造形には共通性が残っているものの、ピアノブラック・ウッドにアルミニウム、レザーが贅沢に用いられている。

1970年代前半の退屈なテクスチャー処理されたモールド成形は、姿を消した。エアコンの送風口は、当時の宇宙船を思わせるような鈍く輝くアルミニウムの削り出しだ。

EタイプUK アンリーシュド(英国仕様)
EタイプUK アンリーシュド(英国仕様)

ステレオユニットは、場を乱さないクラシカルな見た目。しかし、ブルートゥースとデジタルラジオに対応している。

ボンネットの内側も車内のテーマに共通する。外観の印象は保ちつつ、中身はモダン。ただし、V12エンジン自体はオリジナルのキャリーオーバー。シャシー番号とエンジン番号が一致するということは、クラシックカーとして望ましい条件だからだ。

主にストロークを伸ばすことで、排気量を5.3Lから6.1Lへ拡大。ブロック側はボア加工せず、新しいシリンダーライナーが打ち込んである。独立したスロットルボディが組まれ、燃料インジェクションでガソリンが噴射される。

エアコンの制御機器など、見た目を損なうコンポーネントは、バルクヘッド側のボックスに収められている。ラジエターは大型化され、排出される熱量の増加に対応するため、ボンネットのルーバーが増えたわけだ。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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