前例なくとも完璧なまでにジャガー! 次世代モデル「X900=タイプ00」(2) 発進直後から納得の連続 単なる上級クーペにあらず
公開 : 2026.04.13 18:10
正式発表が2026年9月へ迫る、次世代「X900=タイプ00」。ジャガーらしさを追求したといわれるグランドツアラーの特徴を、象徴的なEタイプやXJとの比較でUK編集部が探ります。その中で見えた感覚とは?
もくじ
ー豊かな「パワー・リザーブ」を体現
ー心地良いキャビンへ包み込まれる感覚
ー好印象の中心にある巧みなデザイン
ー悠々と生み出される、容赦ない躍動感
ージャガーX900 4ドアGT(タイプ00/プロトタイプ)のスペック
豊かな「パワー・リザーブ」を体現
シリーズ1でロングホイールベースの、ジャガーXJへ乗り換える。デザイン的な特徴はEタイプと通じるが、より豪華で安楽。1972年の発売当時、XJ12は世界で唯一、V12エンジンを搭載した量産サルーンだった。
フロントガラスは比較的近い位置にあり、大径なステアリングホイールが胸の前へ伸び、包まれ感が強い。ボディもキャビンも、実際のサイズより小さく感じられる。シフトレバーをDへスライドすれば、フワリと優しく前進が始まる。

V12エンジンはスムーズに回り、優しくささやき、確かなトルクを生み出す。高速道路の速度域への加速も、即時的で理性的。ジャガーのトレードマークといえる、豊かな「パワー・リザーブ」が体現されている。
乗り心地は、軽やかでしっとり。シームレスに路面の不整をいなし、水面に浮かぶ白鳥のように、ボディは落ち着きを失わない。それでいて、カーブでは僅かにボディを傾けつつ、旋回は極めて自然。ステアリングの操作と、完全に調和している。
心地良いキャビンへ包み込まれる感覚
クーペのXJ-C V12の方がホイールベースは短く、身のこなしは鋭い。しかし、洗練度の高い快適性は不変。荷重移動へタイヤは堪え、狙ったラインを素直に辿れる。
ラテン系V12エンジンのような、刺激的なサウンドは放たない。そのかわり、ドライバーは涼しい顔のまま、不足ないスピードへ身を置ける。魅力的な体験といっていい。

そしていよいよ、「X900」のコードネームで呼ばれる、4ドアGTへ。胸が打たれるような運転体験の直後だから、一抹の不安があったことは否めない。しかし、発進直後から納得の連続といえた。
全長は約5.2mあり、XJ12より300mmほど長い。着座位置は低く、キャビンへ包み込まれる感覚が心地良い。駆動用バッテリーは分割され、シャシーへ積まれている。
好印象の中心にある巧みなデザイン
好印象の中心にあるのは、低く構えたフォルムと長い全長、低い重心位置、回頭時の中心軸になるヨーセンター付近へ位置したドライビングポジションという、巧みなデザインやパッケージングにある様子。座面の位置は、重心から60mm上だとか。
ダッシュボードはスリム。カモフラージュされていても、それはわかる。筆者の身長は190cm近くあり、天井は頭上へ迫る。足元の空間も、筆者には広くはない。ゆったりシートへ身を委ね、ロングでフラットなボンネットを見下ろす。

ステアリングコラムから伸びるセレクターを下方へ動かし、ドライブを選択。右足を傾けると、X900は静かに逞しく進み始める。角度を深めると、僅かな弾性を挟んだレスポンスが、いかにもジャガーらしい。
カーブでは、自然な重み付けで一貫性の高い、ステアリングへ惹かれる。試乗車は23インチのオールシーズン・タイヤを履くが、出色の乗り心地と静寂性を叶えている。優しく衝撃を吸収し、加減速時の揺れは最小限。極めてジャガー的な振る舞いだ。














































































































