ルノー・アルカナ Eテック(1) 長期テスト 手頃なクロスオーバー・クーペ

公開 : 2021.12.18 09:45  更新 : 2021.12.21 15:49

後席空間は充分 荷室容量は小さめ

ルノーアルカナがベースとしているのは、中型SUVのカジャーより小さなキャプチャー。ヘッドライトなどの造形が似ていることで、わかるかもしれない。

全長は4568mmあるが、1821mmとやや狭めの全幅とドライビングポジションから、運転すると見た目よりひと回り小さなクルマという印象を受ける。だが、ホイールベースはキャプチャーから伸ばされ、車内空間は明らかに大きい。

ルノー・アルカナ Eテック・ハイブリッド145 Sエディション(英国仕様)
ルノー・アルカナ Eテック・ハイブリッド145 Sエディション(英国仕様)

ルーフラインはテールに向けてなだらかに傾斜しているものの、リアシート側の頭上空間も充分。実際は後席の頭上辺りまで、ルーフはフラットに伸びている。

リアシート側にも独立したエアコンの送風口が付いており、子どもたちも快適に過ごせるだろう。色が変わるアンビエントライトはオシャレだが、リアドア側まで伸びていないのが残念。

荷室は広大とは呼べないにしろ、形状は実用的だし、充分な容量はあるといえる。ただし、長期テスト車の場合はオプションのスペアタイヤが装備され、フロアが持ち上がっている。ルーフラインと相まって、ステーションワゴン級の容量はない。

実際にどれだけの荷物を載せるかどうかで、実用性の感じ方は変わりそうだ。アルカナのクーペ風スタイリングにハマるのか、通常のワゴンボディのクロスオーバーに心が動くのか、今後数ヶ月で確かめてみたい。

セカンド・オピニオ

わたしはルノー・アルカナの見た目が好きだ。最初は少し驚いたけれど。インテリアは、ダッシュボードやドアパネルなどの処理が好印象。

ただし膝より下側には、硬質なプラスティック製の部品もふんだんに使われている。パッケージングは優秀とまではいえず、荷室容量の小ささは残念なポイントの1つだと思う。 Will Williams(ウィル・ウイリアムズ)

ルノー・アルカナ Eテック・ハイブリッド145 Sエディション(英国仕様)
ルノー・アルカナ Eテック・ハイブリッド145 Sエディション(英国仕様)

テストデータ

テスト車について

モデル名:ルノー・アルカナ Eテック・ハイブリッド145 Sエディション(英国仕様)
新車価格:2万8600ポンド(約434万円)
テスト車の価格:2万9800ポンド(約452万円)

オプション

ザンジバル・ブルー・メタリック塗装:650ポンド(9万8000円)
ブラックルーフ:300ポンド(4万5000円)
スペースセイバー・スペアタイヤ:250ポンド(3万8000円)

テストの記録

燃費:20.9km/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    アラステア・クレメンツ

    Alastair Clements

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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