第2弾はNワゴン、第3弾はNワン ホンダ軽の新ブランド「N STYLE+」の狙いは?

公開 : 2021.12.18 15:25  更新 : 2021.12.19 10:00

ホンダの軽「Nシリーズ」に新ブランドが登場。その狙いは? 第1弾のNボックスに続き、第2弾~第4弾までの対象モデルが予告されました。

5年前から3倍 膨らむニーズ

ホンダが12月16日に発表した、軽自動車Nシリーズの新ブランド「N STYLE+(エヌ・スタイル・プラス)」。

すべてのNシリーズ、つまりNボックスNワゴンNワンNバンに特別仕様車として追加されるという。どのような狙いがあるのだろうか。

新ブランド「N STYLE+」の第1弾、Nボックス・カスタム・スタイル+ブラック。
新ブランド「N STYLE+」の第1弾、Nボックス・カスタム・スタイル+ブラック。    AUTOCAR JAPAN編集部

乗用車の3台に1台が軽と言われる現在。日常の脚ではあっても、“自分の軽”には、所有する喜びや自分らしさを表現したいというニーズが存在している。

それに加えて、10年前のNボックス誕生から累計300万台を販売しているNシリーズでは、現オーナーの7割が“次も「N」を”と考えているという調査結果がある。

これは販売店の動向にも現れており、本田技研工業 商品ブランド部の矢野達也さんによれば、「実際の販売の実績もNシリーズからNシリーズへのお乗り換えが高まっている。現状では約3割のお客様がNシリーズからのお乗り換え。5年前から3倍に高まっている」というから見逃せない。

第1弾はNボックス・カスタム

そのようなユーザーに対して、「次はちょっと違うNに乗りたい、ちょっと違うNを選べるという状況を作る」のが、新ブランドの狙いというわけだ。

「各Nシリーズに対して、お客様のペルソナ像に合わせた固有のテーマ、世界観を設定し、専用のカラー、専用の加飾、内外装の加飾で表現していく(矢野達也さん)」

同日発表されたNボックスの一部改良型は、オートブレーキホールド付き電子制御パーキングブレーキ、渋滞時の停止までサポートする渋滞追従機能付きACCを搭載する。
同日発表されたNボックスの一部改良型は、オートブレーキホールド付き電子制御パーキングブレーキ、渋滞時の停止までサポートする渋滞追従機能付きACCを搭載する。    AUTOCAR JAPAN編集部

その第1弾が、Nボックスの一部改良とともに登場したNボックス・カスタム・スタイル+ブラック(192万9400円~219万100円)。

エクステリアをブラックで引き締め、インテリアにメタルスモークの加飾を施すことによって質感を高めている。

第2弾~第4弾まで計画中

発表会で行われたプレゼンテーションのなかで、じつは第2弾以降の展開について説明が行われていた。

写真の2つのスライドを見比べると分かりやすいが、「N STYLE+」の第2弾はNワゴン、第3弾はNワンという順番であることが判断できる。

「N STYLE+」の今後の展開を示すプレゼンテーションスライド。第4弾までの対象モデルをシルエットで予告している。
「N STYLE+」の今後の展開を示すプレゼンテーションスライド。第4弾までの対象モデルをシルエットで予告している。    AUTOCAR JAPAN編集部

第4弾は2車種が対象となり、そのうちの1台はNバンである。

2021年の上半期(4月~9月)、ホンダの軽四輪乗用車は12万5277台が登録された。

同じカテゴリーで比べると、スズキは17万4757台、ダイハツは17万1320台を登録。市場シェアでは「スズキ:30.6%」「ダイハツ:30.0%」に対し、「ホンダ:21.9%」と差をつけられている。

スーパーハイトワゴン人気が続きNボックス自体は依然として好調だが、ホンダの軽乗用全体のユーザー数を増やしていきたいところ。

Nシリーズに新たな付加価値を加える新ブランドが、どのような評価を得るか注視していきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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