合計5万km以上 ブガッティ・チェントディエチ、耐久テスト終了 まもなく生産開始

公開 : 2022.03.31 06:05

砂漠の酷暑や雨季、サーキットでの耐久テストを終えたチェントディエチ。10台限定の希少なハイパーカーです。

あらゆる使用環境を想定

ブガッティ・チェントディエチは、今年から始まる納車に向け、まもなく生産が開始される。これに先立ち、プロトタイプは合計5万km以上に及ぶ耐久テストを終えた。

チェントディエチは、ブガッティ・シロンをベースとした限定生産モデルで、最高出力1600ps、価格にして740万ポンド(約11億8000万円)のハイパーカーだ。1991年のブガッティEB110にオマージュとして、独自のスタイリングや意匠が施されている。

ブガッティ・チェントディエチ
ブガッティ・チェントディエチ    ブガッティ

ブガッティによると、同社の技術チームはワインディングロード、サーキット、高速道路、市街地走行に関するデータを収集するために、1日1200km走行したという。このテストは、南イタリアのナルドで終了した。

3人のドライバーが交代で「昼夜」運転し、雨天時と乾季に「非典型的な音、動き、不規則性」を確かめた。ブガッティのプロダクトマネージャーであるカール・ハイレンケッターは、次のように述べている。

「極限状態でも最高レベルの信頼性の高いハンドリングを保証するために、チェントディエチは意図的に限界まで運転されました。ほとんどのクルマがこの領域に達することはありませんが、それでもテストは行われています」

「これがブガッティというブランドの哲学であり、だからこそ、このようなテストに膨大な労力を費やしているのです。ブガッティは、最高の品質基準、耐久性、そして顧客満足を約束します」

チェントディエチは10台のみ製造される。シロンと同じ8.0L W16クワッドターボエンジンを搭載し、最高出力1600ps、0-100km/h加速は2.4秒だ。ただし、シロンの最高速度が420km/hであるのに対し、チェントディエチでは380km/hに制限される。

ブガッティによると、最終的な評価が完了した時点で生産が開始されるとのこと。全車、今年末にそれぞれのオーナーに引き渡される予定だ。

砂漠のような過酷な環境でもテスト

昨年には、電子部品や燃料系統、エアコンシステムなどを27人のエンジニアチームがチェックしながら、摂氏50度近い「極端」な温度にさらすテストも行われている。

カリフォルニアを出発したチームは、セントラル・パシフィック・ハイウェイを通り、サンディエゴを経由してアリゾナへと向かった。その後、標高2800mのレモン山を「高速」で登るテストを実施。

ブガッティ・チェントディエチ
ブガッティ・チェントディエチ    ブガッティ

また、「低速走行やスタート&ストップの多い交通環境」や、エアコンを全開にしたまま静止状態で太陽の下にさらすほか、閉鎖された道路で318km/hで走行するなど、さまざまなシチュエーションを想定したテストが行われた。

今回のテストには、3台のシロン・ピュアスポーツと4台のシロン・スーパースポーツが同行した。

ブガッティの車両開発部門のエンジニア、ステファン・シュミットは、「高温で乾燥した砂漠でのテストは、開発プロセスにおいて大きな助けになります」と説明する。

「ブガッティの全モデルは、数少ないチェントディエチを含めて、どんなに気温が高くても完璧に機能しなければなりません。たとえチェントディエチのように10台しか作らないとしても、テストの手順は同様に過酷なものです」

また、テクニカル・プロジェクト・マネージャーであるアンドレ・クリグは、次のように述べている。

「チェントディエチは、新開発のボディワーク、空気の流れの変化、ガラス製のエンジンベイカバーなどにより、特に摂氏45度を超えるような極端な暑さの中では、温度の挙動が大きく異なります」

「この高温耐久テストは当社にとって基本的なものです。チェントディエチはブガッティのすべてのモデルと同様に、猛暑の中でも完璧で信頼できる安全なドライブを提供する唯一の方法なのです。お客様は、自身のクルマをそのような極端な条件にさらすことはないでしょうが」

「今回のテストでは、チェントディエチ向けのセットアップが、猛暑の中でも何時間も最適に機能することが証明されました」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。愛知県在住。幼い頃から自動車/戦車/飛行機/宇宙船など乗り物全般が大好物。いつかすべての乗り物を手に入れることを夢見ている。最近はバイクの魅力に気づき、原付と中型を衝動買いしてしまった。大学卒業後、不動産営業と記事制作ディレクターを経て2020年に独立し、フリーランスとして活動開始。現在に至る。

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