往年のラリーキングを復刻 MST Mk1へ試乗 現代版フォード・エスコート RS1600 前編

公開 : 2022.05.24 08:25

シャシーとスタイリングは基本的に同一

エスコート Mk2で長年ラリー経験を積んできた、MST社を経営するカーウィン・エリス氏によると、フォード側とは非公式に情報を交わしただけだという。フォードやエスコートと表記しなければ、製造・販売しても構わないと確認は取れているそうだ。

つまり、少なくとも現在のフォードには、エスコート Mk1やMk2の復刻モデルの計画がないことを意味する。恐らく、今後もないだろう。

MST Mk1(英国仕様)
MST Mk1(英国仕様)

MST社が正式にこのクルマを作る権利を持つのか、あやふやではある。だが、高い完成度を目の当たりにすれば、フォードも強く否定することは難しいはず。細部に至るまで、見事にエスコートだからだ。

シャシーの主要なシェル構造部分とボディパネルは、オリジナルとまったく同一。だがシャシーは肝心な部分が補強され、パネルも2重構造が取られている。

今回お借りしたMST Mk1のデモ車両は、1970年代のグループ4ラリーマシンを模してある。大きく膨らんだフェンダーと、超ワイドな13インチのミニライト・ホイールが、なんともマッシブに映る。

低められた車高は、調整式サスペンションによるもの。フロントはストラット式で、リアは6リンクのリジッドアクスル。ビルシュタイン社製のコイルオーバーキットが、前後に組まれている。

エンジンは、コスワース社の設計がベースとなった、自然吸気の2.0L直列4気筒。BDGと呼ばれるレーシングユニットだ。組み立ては英国東部、ピーターバラのギャザーコール・レース・エンジンズ社が行っている。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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