ランボルギーニ・カウンタックでキャノンボールを再現 英国のA66号線を西へ 後編

公開 : 2022.07.09 09:46

公道では手に余るボディサイズや最高出力

そんなドライビング体験を合法的に楽しむには、1速を保つ必要がある。もう少し、クルマ全体をスケールダウンしても良い。ボディサイズも車重も、アルミホイールも、最高出力も、すべてが公道では手に余ってしまう。

とはいえ、それがランボルギーニカウンタックの魅力の1つでもある。伝説の光は、過去の光でもある。

ランボルギーニ・カウンタック(欧州仕様)
ランボルギーニ・カウンタック(欧州仕様)

キャノンボール・レースのスタイルも、現在では異なるだろう。1秒でも速くゴールするため、ガソリンをより多く燃やす時代ではなくなった。アメリカの西海岸を目指す場合は、駆動用バッテリーの充電時間をどれだけ短縮するかが、カギかもしれない。

A66号線へ戻り、グレートブリテン島の西海岸、ワーキントンの町を改めて目指す。市街地の中央、信号機のある大きな交差点が終点だった。

青信号を待っていると、道に面したレストランのスタッフが、口々に驚きや称賛の声を発する。イタリア語の方言を話す人だったら、カウンタック!と言葉にしたかもしれない。

映画キャノンボールも、リメイク版が噂されている。90分のカーチェイス映画なら、きっと楽しめると思う。新しいカウンタックを登場させることもできる。V型12気筒ハイブリッドの、アヴェンタドールの後継モデルでも良いかもしれない。

いずれにしても、ランボルギーニは欠かせない。復活を遂げたハイブリッドのカウンタックは、紛れもなく毅然としたスーパーカーだった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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