特性へピッタリ合致 ランドローバー・レンジローバー P510e PHEVへ試乗 エネルギー制御に感心

公開 : 2022.09.23 08:25

レンジローバーの特性にピッタリなPHEV

あるいは、ガソリンの消費を最小限にしたハイブリッド・モードも選べる。駆動用バッテリーを最大限活用しつつ、エンジンのアシストを加える走り方なら、充電が必要になるまで240km位は走れるようだ。

ちなみに、より小さい駆動用バッテリーを搭載するランドローバーディフェンダー P400eの場合、EVモードの航続距離は43km。P510eと同様のハイブリッド・モードでは、120kmほど走れた。

ランドローバー・レンジローバー P510e PHEV SV(英国仕様)
ランドローバー・レンジローバー P510e PHEV SV(英国仕様)

PHEVは駆動用バッテリーとモーターを搭載する構造上、最新システムだとしても、内燃エンジンのみの構成より車重は増える。レンジローバー P510eの場合、2735kgもある。その結果、オフロード性能には多少の制限が生まれるはず。

しかし、パワートレインの特性に合致した乗り方なら、メリットは間違いなく享受できる。遠く離れた目的地まで天気を選ばず快適に移動したい場合や、ある程度の重量物を運びたい場合は、PHEVのSUVは理にかなった技術だといえる。

つまり、このランドローバー・レンジローバーというモデルの特性にもピッタリだといっていい。

ランドローバー・レンジローバー P510e PHEV SV(英国仕様)のスペック

英国価格:14万9400ポンド(約2545万円/試乗車)
全長:5052mm
全幅:1990mm
全高:1870mm
最高速度:241km/h
0-100km/h加速:5.6秒
燃費:110.8-125.0km/L
CO2排出量:18-21g/km
車両重量:2735kg
パワートレイン:直列6気筒2996ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:31.8kWh(実容量)
最高出力:510ps/5500-6500rpm(システム総合)
最大トルク:71.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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