「GTI」は不滅? フォルクスワーゲン、高性能EVにも導入を示唆 GTXは廃止か

公開 : 2022.11.24 18:25

フォルクスワーゲンは、高性能モデルに与えられる「GTI」と「R」の名称について、今後のEVにも使用する可能性を示唆しました。親しみのあるブランドを電動化時代にも継承していく姿勢です。

親しみある名称 変えずに継承する姿勢

フォルクスワーゲンは、電動化を進める中で、高性能モデルにのみ与えられる「GTI」と「R」の名を引き続き使用し続ける可能性を示唆した。しかし、「GTX」は廃止される可能性があるという。ブランドCEOのトーマス・シェーファーへの取材で明らかになった。

GTXという名称は、従来のGTIやRに代わるEV向けのバッジとして新たに導入されたもの。現在、フォルクスワーゲンは電動SUVのID.4およびID.5の高性能モデルにGTXを設定している。

「GTI」と「R」は、高性能のスポーツモデルに使用され、親しまれてきた。
「GTI」と「R」は、高性能のスポーツモデルに使用され、親しまれてきた。

しかし、シェーファーCEOは、GTXのバッジが長期的に使用されることはなく、GTIとRが存続する可能性を示唆した。

「GTXというアイデアは、EVのためのものでした。将来的に必要になるかどうかは、そのうちわかるでしょう。もしかしたら必要ないかもしれません。しかし、GTIとRは必要なのです」

「強力なブランドを、より少ないコストで世に送り出さなければなりません」

シェーファーCEOは、長年にわたりゴルフやポロで親しまれてきたGTIについて、次のように語っている。

「GTIとゴルフは、いつも伝説的な存在でした。わたし達はそれを継承していきます。そのためには、実態を伴ったパフォーマンスが必要です。GTIを継承すべく、EVのパフォーマンスモデルを開発中です」

Rについては、全輪駆動のパフォーマンス・フラッグシップ用として残すとした。このことから、GTIは二輪駆動の高性能EVに、Rは四輪駆動のEVに使われる可能性がある。

GTIもRも、まだEVに採用されたことはない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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