色褪せぬジウジアーロ・ボディ フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI Mk1 UK版中古車ガイド(2) 部品は入手困難
公開 : 2025.11.29 17:50
当初は5000台限定の想定だったゴルフ GTI 希少な前期型 洗練の操縦性 色褪せないジウジアーロ・ボディ 酸化しやすいシャシー 部品は入手困難 UK編集部が中古車で魅力を再発見
もくじ
ー酸化しやすいボディやシャシー 部品は入手困難
ーパワートレインは堅牢 余裕のある1.8L
ー購入時に気をつけたいポイント
ーフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI Mk1のまとめ
ーフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI Mk1(1976〜1983年/英国仕様)のスペック
酸化しやすいボディやシャシー 部品は入手困難
象徴的なホットハッチ、フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI Mk1。ボディ側面まで回り込み、大きく開くテールゲートは、現代のモデルにも受け継がれるデザインだといえる。
製造終了から40年以上が過ぎたが、特に前期型は、ボディやシャシーが酸化しやすい。1980年にフェイスリフトを受け、防錆処理が強化され、ホイールアーチ・ライナーも改良されたが、耐久性が高いわけではない。

テールゲートやバンパーなど、外装部品の入手は難しい。ヘッドライトは高額で、正常に動くメーター類や内装パネルも入手困難とのこと。
快適性や操縦性の向上を目的に、改造を受けている例は珍しくない。1981年には、エッティンガー社がチューニングを施した、ゴルフ GTI 16Sがフランスで発売されている。ただし基本的には、オリジナル状態の方が高い評価を受けやすい。
パワートレインは堅牢 余裕のある1.8L
1.6Lエンジン版では、活発に走るには相応にドライバーがけしかける必要がある。1982年以降の1.8L版はトルクが太く、発生回転域も広く、余裕のある走りを実現している。
パワートレインは概ね堅牢で、メンテナンスが適切なら16万km程はエンジンのリビルドは不要。タイミングベルトは、6万km毎か4年毎の交換が推奨されているが、多少期間が過ぎても切れることは珍しいようだ。

ただし、オーバーヒートの履歴は確かめたい。1.6Lエンジンでは、ブロックの亀裂から過熱へ至る場合がある。ラジエーターは、経年劣化で内部が詰まることが多い。
右ハンドル車の場合、ブレーキのリンケージが複雑で、メンテナンス不足の場合は効きが悪くなる。状態が良ければ、充分な制動力は得られるはず。短いスプリングで車高を落とすと、タイヤは偏摩耗しがちになる。
購入時に気をつけたいポイント
ボディとシャシー
前後のフェンダーに、フロントガラスやサンルーフの周辺、バンパー裏のバランスパネル、ドア底部、サイドシル、樹脂製ホイールアーチの裏側、サスペンションマウントなどが錆びやすい。テールゲートや給油口のエッジ、スペアタイヤ・ハウジングも要観察。
エンジン
1.6Lエンジンは、正常なら滑らかに回転し、始動性も良いはず。高域へ引っ張ると、力強さが一気に高まる。1.8Lエンジンは、低い回転域からトルクフル。

ヘッドボルトと内部のウォータージャケットの間で、ブロックに亀裂が入る場合がある。排気ガスに白煙が混ざる場合は、リビルドを考えたい。燃料パイプの状態も確かめたい。燃料インジェクション関係の部品は、入手が難しい。
トランスミッション
変速時にギアの回転数を調整する、シンクロメッシュは2速でへたりやすい。1速や5速に入りにくくないか、クラッチが滑っていないかも要チェック。
ブレーキとステアリング、サスペンション
右ハンドル車の場合、ブレーキのクロスリンケージが固着しがち。スレーブシリンダーやキャリパー、アジャスターなどの状態も確かめたい。
本来の走りを楽しむなら、サスペンションのセットアップは重要。安易に改造すると、乗り心地と操縦性のバランスを崩しがち。オリジナルでも、オーバーホールすれば充分機能するはず。タイヤの偏摩耗にも気をつけたい。
インテリアと電気系統
すべての装備が正常に機能するか、ヒューズボックスが湿っていないか確かめる。内装トリムの殆どは、入手が難しい。
画像 ホットハッチのアイコン ゴルフ GTI Mk1 Mk2と7、8 傑作 5 GTターボと205 GTiも 全123枚




























































































































