少し普通じゃないホットハッチ アバルト595 英国版中古車ガイド 排気音も魅力

公開 : 2023.01.02 08:25

エキサイティングな走りを日常的に堪能

現在の英国の中古車市場を調べてみると、アバルト595は比較的手頃な価格帯で流通している。2017年式で146psのベーシックなモデルなら、1万ポンド(約166万円)程度準備すれば我がモノにできる。

英国仕様では167psを発揮した2017年式のツーリズモでも、1万1000ポンド(約182万円)ほど。180psのコンペティツィオーネなら1万3000ポンド(約215万円)から狙える。

アバルト595 エッセエッセ(2019年/英国仕様)
アバルト595 エッセエッセ(2019年/英国仕様)

限定モデルの695シリーズを探すなら、最低でも1万3000ポンド(約215万円)以上は必要になる。それでも2万ポンド(約332万円)を超えることはないようだ。

痛快なパワーに豪快なサウンドを、日常的に楽しめるアバルト595。バッテリーEVのアバルトも発表されたが、小粒なイタリアン・エキゾチックとして、内燃エンジンによるエキサイティングな走りを堪能してみるのも悪くない。

知っておくべきこと

2018年以降のアバルト695では、ベースモデルとツーリズモ、コンペティツィオーネ、トリブート131ラリーなどがリリースされている。最高出力はいずれも180psだった。

通常の595の場合、ベースモデルにはスポーツシートが備わり、ツーリズモにはレザーシートのほか、アルミ製のシフトノブとペダルが与えられていた。コンペティツィオーネは軽量・肉薄なバケットシートと、アルカンターラとカーボンの内装で仕立てられる。

アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)
アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)

エンジンは小さな1.4L 4気筒ターボだから燃費は悪くない。丁寧に運転すれば、14.0km/Lは簡単に狙えるだろう。

購入時に気をつけたいポイント

整備履歴

595は信頼性が低いわけではないが、過去の整備記録は事前に確かめたい。英国の場合、アバルトのディーラーは固定金額制で点検整備をしてくれる。2017年式で2万4000kmの595 コンペティツィオーネの場合、179ポンド(約3万円)という基本料金になる。

保険料

コンパクト・ハッチバックのアバルト595だが、自動車保険料は安くない。英国の場合、グレードが上がるほど保険料も高くなる。事前に調べておいて良いだろう。

アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)
アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)

トリムグレードとスペック

595 コンペティツィオーネでは、大径ブレーキに強化サスペンション、ハイグリップなタイヤが装備される。ヘッドライトはキセノンになり、パーキングセンサーとスポーツ・エグゾーストも備わる。価格は高いが、それに見合った内容といえる。

アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)
アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)

英国編集部の推しチョイス

ベスト:594 1.4T コンペティツィオーネ

上記の通り、価格に見合ったサスペンションやブレーキのアップグレードが施されている。割高な中古車価格にも納得できるはず。

ワイルドカード:695 エッセエッセ

ホワイトのアルミホイールにアルミ製のボンネット、調整式のリアスポイラーなどで武装した、アバルトのトップグレード。1390台の世界限定モデルだが、今のところ希少性はそこまで高いわけでもなく、新古車状態での流通量は意外と多い。

アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)
アバルト595 コンペティツィオーネ(英国仕様)

ただし2021年登場ということで、価格はお高め。英国の場合、2万9395ポンド(約487万円)が最安値だった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    オリバー・ヤング

    Oliver Young 

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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