トヨタ、レクサス 新車の登録台数が回復へ 2月の販売実績を解説

公開 : 2023.03.09 11:45  更新 : 2023.11.08 01:13

2月の新車販売ランキングを解説。登録車の上位を占めるトヨタの勢い。本物なのでしょうか?

トヨタ車 登録が多いワケ

2023年2月の新車販売の車名別ランキングが発表された。

登録車の2月のランキングは、生産調整の影響が小さくなって前年同月比51.3%増(1万5760台)を販売した「トヨタ・ヤリス」が、2か月連続での首位を獲得。

2月の登録車の新規登録台数ランキングは、トヨタ車がベスト10のうち9車種を占める結果に。
2月の登録車の新規登録台数ランキングは、トヨタ車がベスト10のうち9車種を占める結果に。    トヨタ

続く第2位には、同16.6%増(1万4738台)を記録した「トヨタ・カローラ」が、第3位には同230.9%増(1万1767台)を達成した「トヨタ・シエンタ」が入った。

第4位には、同9.4%増(1万709台)を登録した「日産ノート」が、前月と同順位で並ぶ。

以降はトヨタ・ルーミー、トヨタ・ヴォクシー、トヨタ・ノア、トヨタ・アクア、トヨタ・ハリアー、そして1月にシリーズパラレル・ハイブリッド車の販売を開始したトヨタ・プリウスの順で続き、結果的にトップ10のうちの9台をトヨタ車が占めることとなった。

部品の供給状況を精査しながら関係仕入れ先と連携し、生産調整の期間を縮小して“受注残の解消”を進めたトヨタの戦略が効果を上げたと見られる。

2023年2月 登録車のブランド通称名別順位(自販連調べ)

1位 トヨタ・ヤリス:1万5760台
2位 トヨタ・カローラ:1万4738台
3位 トヨタ・シエンタ:1万1767台
4位 日産ノート:1万709台
5位 トヨタ・ルーミー:8645台
6位 トヨタ・ヴォクシー:8523台
7位 トヨタ・ノア:8518台
8位 トヨタ・アクア:8191台
9位 トヨタ・ハリアー:7843台
10位 トヨタ・プリウス:7681台

注目モデルの成績に触れていこう。

レクサスも生産調整を克服へ

トップ10以降では、SUVおよびクロスオーバーモデルの好調ぶりが際立つ。

昨年10月に一部改良を図った「トヨタRAV4」が前年同月比114.5%増の6588台を販売して第12位に。

レクサスNXは一部改良を実施し、3月2日に発売、注文の受付を再開した。ブラック系の内装を除き、パネル・トリムの色遣いが変わり、華やかさを増している。
レクサスNXは一部改良を実施し、3月2日に発売、注文の受付を再開した。ブラック系の内装を除き、パネル・トリムの色遣いが変わり、華やかさを増している。    レクサス

昨年8月にプラドの特別仕様車を設定した「ランドクルーザー・ワゴン」が同135.8%増の5534台を達成して第14位に、昨年9月に発売した「マツダCX-60」が4375台を売り上げて第19位に。

クロスオーバーを設定した「トヨタ・クラウン」が、同135.9%増の3581台を販売して第21位に。

生産調整の改善を図った「レクサスNX350h」が同663.7%増の3559台を登録して第22位に、昨年7月に全面改良した「日産エクストレイル」が同182.2%増の2616台を成し遂げて第25位にランクインする。

また、昨年7月に仕様変更を行ったジムニー・シエラは、同32.7%増の2207台を達成して第28位に。

昨年8月にSTIスポーツを追加した「スバルフォレスター」は同12.9%増の1752台を記録して第30位に、昨年8月に一部改良を図った「スズキ・クロスビー」は同184.7%増の1338台を販売して第36位に入った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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