テスト車両にはグッドイヤー性のスタッドレス・タイヤが履かされていたため、ターマックではひやりとする一面もあったが、オフロードに持ち込んだ際の心強さはかなりのもの。

浅瀬や急な傾斜、泥道などでは、フィアットとは似ても似つかないほどの力を発揮する。こればかりは想像を遥かに超えていた。硬めに設定されたサスペンションは、下からの入力をドシリと伝えることがあったが、オフロードの操作性はこの手のクルマの中ではトップレベルだと言っていい。

■「買い」か?

毎日山道を通って仕事に行くならば、これ以外に選択肢はない。ただしスタイリングを気に入って、日頃の足車にしようと考えるのだけはやめた方がいい。

しかしながらオフロード性能だけでなく、このクルマの独創性は非常に秀でたところにある。別の言い方をすれば、一度気に入れば他のクルマには戻れなくなるような魅力があるといった所だろうか。

チャームポイントは少なからずある。まだ見ぬ全く新しい世界を、このクルマと冒険するのも悪くはない。

(マット・ソーンダース)

ジープ・レネゲード 2.0マルチジェットII 170 トレイルホーク

価格	£25,000(450万円)
最高速度	196km/h
0-100km/h加速	8.9秒
燃費	17.2km/ℓ
CO2排出量	155g/km
乾燥重量	NA
エンジン	直列4気筒1956ccターボ・ディーゼル
最高出力	170ps/3750rpm
最大トルク	35.7kg-m/1750rpm
ギアボックス	9速オートマティック