出るぞ! ホンダ新型「Nボックス」 6年ぶりフルチェンへ、デザインを予告 軽の王者が歩んだ12年とは

公開 : 2023.08.03 11:30  更新 : 2023.08.03 12:00

ホンダが新型Nボックス(3代目)のデザインを先行公開! 外観・内装を確認しながら、軽の王者が歩んだ12年を振り返ります。

デザイン・内装を先行公開!

2023年秋に発売を予定しているホンダのスーパーハイト軽ワゴン「N-BOX(Nボックス)」の新型モデル。その一部情報が8月3日に先行公開となった。

ホンダの人気車種はステップワゴンオデッセイに代表されるように、初代、2代目は比較的キープコンセプトであるものの、3代目で大きく印象を変えることが多かったが、今回デザインが公開となった3代目Nボックスは詳しい人でなければ新型であることに気付かないのでは? と思えるほどのキープコンセプトとなっている。

3代目となる新型ホンダNボックス。こちらは標準形の「ファッションスタイル(オータムイエローパール)」。
3代目となる新型ホンダNボックス。こちらは標準形の「ファッションスタイル(オータムイエローパール)」。    池之平昌信

従来通り標準系とカスタム系が用意されるのは不変であり、標準系には新たに丸穴デザインのフロントグリルや上下2分割のヘッドライトリングが設定されたほか、さり気なくオシャレな雰囲気を楽しめる「ファッションスタイル」が新設。

一方のカスタム系は新たに立体感のある緻密な造形のフロントグリルや横一文字ライトを採用し、ヘッドライトにはホンダ初となるダイレクトプロジェクション式LEDライトを採用するなど、より先進性をアピールした。

インテリアに目を移すと、シンプルな2本スポークタイプのステアリングやスッキリとした視界を実現したインホイールメーターに、ホンダの軽としては初となる7インチTFT液晶メーターを採用するなど、こちらもしっかりと進化している点が見て取れる。

ではここからはNボックスの進化の歴史を振り返ってみよう。

初代 出遅れた軽スーパーハイト

ダイハツタントスズキ・パレット(のちのスペーシア)など、背が高く室内空間の広いスーパーハイト軽ワゴンが人気となっていた2000年代後半、ホンダはライフやゼストといったトールワゴンしかラインナップがなく、販売面で苦戦を強いられていた。

そこに投入されたのが待望の新モデルであるNボックスであり、プラットフォームは空間効率を最大限に活用するために新設計されたものを使用。このプラットフォームはフィットにも取り入れられたホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用してクラストップの低床を達成した結果、限られたボディサイズの中で最大の室内空間を実現していた。

初代ホンダNボックス(2011年)
初代ホンダNボックス(2011年)    ホンダ

またエンジンも新開発となるS07A型エンジンが搭載されており、このエンジンは軽自動車としては48年ぶりのDOHCエンジンとなっただけでなく、ミニマムなエンジンルーム内に収めることも意識した結果、室内長もより長く採れるようになっていたのである。

こうした成果により、発売直後から高い人気を誇っただけでなく、数々の賞を受賞。それも後押しとなり、ホンダの4輪車としては史上最速で累計販売台数100万台を達成し、ホンダを代表する1台となった。

また初代モデルには2012年7月に荷室スペースの床を斜めとし、オプションのスロープと組み合わせることでさまざまな可能性をプラスした「Nボックス+(プラス)」が登場したほか、2014年12月にはルーフをカットオフし、全高を100mm下げてリアドアをヒンジドアとしたメーカー謹製カスタマイズモデルとも言える「Nボックス・スラッシュ」も登場し、派生車種も人気を博した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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