大きな期待を背負う電動SUV 新型 ホンダe:Ny1へ試乗 価格と航続距離がネック

公開 : 2023.08.03 08:25

ホンダの2番目となるバッテリーEVが登場。ヴェゼルと似た見た目のクロスオーバーの仕上がりを、英国編集部が確かめました。

バッテリーEVへのシフトを容易にするモデル

ホンダ初となる、ファミリー・クロスオーバーのバッテリーEVが登場した。同社は2020年にコンパクト・ハッチバックの「e」で電気自動車市場へ参入しているが、2台目となるこちらの重要性は、遥かに高いに違いない。

e:Ny1は、近未来に向けたホンダのゼロ・エミッション化への目標達成に欠かせない。
2024年末までに、英国における販売数の22%がこの新しいバッテリーEVになると予想されている。つまり、約7500台が売れると踏んでいるようだ。

ホンダe:Ny1 アドバンス (欧州仕様)
ホンダe:Ny1 アドバンス (欧州仕様)

このe:Ny1が属するセグメントは、ライバルが多い。同社の調査によれば、トヨタbZ4XフォルクスワーゲンID.4だけでなく、ひと回り小さいルノーメガーヌ Eテック・エレクトリックや、ひと回り大きいテスラモデルYなども競合になるとしている。

基礎骨格をなすのは、新開発のe:Nアーキテクチャと呼ばれるプラットフォーム。既存のホンダ・ユーザーだけでなく、新規顧客にとっても、バッテリーEVへのシフトを容易にするモデルとして設計されたという。

英国ホンダで自動車部門の責任者を務めるレベッカ・アダムソン氏は、ハッチバックのeには、後継モデルが予定されていないと話す。この1台が背負うものは大きい。

ホンダの新しいイメージリーダーとなる存在

e:Ny1のボディサイズは、全長が4387mm、全幅が1790mm、全高が1584mm。新しいHR-V(ヴェゼル)と比較し、約50mm長いものの、それ以外の寸法はほぼ同値だ。

ホンダのバッテリーEVの次期イメージリーダー的な存在でもあり、Hのマークがホワイトに塗られているのが新鮮。テールゲートには、HONDAとアルファベットが並ぶ。試乗車のアクアトパーズ・ブルー塗装と相まって、市街地では人目を引く雰囲気を持つ。

ホンダe:Ny1 アドバンス (欧州仕様)
ホンダe:Ny1 アドバンス (欧州仕様)

スリムなヘッドライトやテールライト、放射状のデザインのアルミホイールなど、随所がスタイリッシュ。ブラックとクロームが適度に散りばめられているが、それらも調和している。

駆動用バッテリーの容量は、68.8kWh。航続距離はWLTP値で412kmがうたわれる。

急速充電能力はDCで78kWと数字としては控えめだが、平均として高いレートが保たれるため、効率的に充電可能だとか。駆動用バッテリーの劣化も防げると主張する。最短45分で、残量10%から80%まで回復できる。

駆動用モーターは、フロント側に1基。203psと31.6kg-mを発揮するユニットで、0-100km/h加速を7.6秒でこなす。実際の加速感は新しいホンダ・シビックと同等といえ、ID.4の勢いにも並ぶ。

ドライブモードには、エコ、ノーマル、スポーツの3種類を設定。スポーツ・モードを選ぶとパワートレインの実力を発揮でき、ステアリングホイールの重み付けも変わる。だが、エコ・モードとノーマル・モードでも充分活発に感じられた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事