新エンジンはドライバーを楽しませてくれる音を発生し、不快に感じることはない。アイドリング時の音は静かな部類に入るし、一般的な速度域におけるレスポンスや活気もまずまず。高速域での回転の高まりにもドライバーを元気づけてくれるものがありながら、巡航時には穏やかなマナーに徹する点は素晴らしい。標準で組み合わされる6速のマニュアル・ギアボックスは滑らかとは言えないが、嫌いになるほどではない。

他の部分に関しては先代と全く同じと言っていい。先述したとおりステアリングは英国用に調整し直されているため、もちろん軽く、生き生きと、クイックに操舵が可能。多くの場合においてステアリングには安定感もある。フォード・フィエスタほどのダイナミックさは持ち合わせていないが、軽いタッチで運転ができる分、コルサの方が楽だと思う向きが多いはずだ。

■「買い」か?

最安値のコルサならば英国では£9,000(152万円)から。価格だけでもライバルと真向勝負できると言っていい。それに加えて痒いところに手の届く装備品の数々もこのクルマの素晴らしいところだ。そう、電熱窓ガラスだ。ヴォグゾール・コルサはクラスをけん引する小型車への一歩を踏み出した。

(マット・プライヤー)

ヴォグゾール・コルサ1.0T

価格	£14,460(246万円)
最高速度	195km/h
0-100km/h加速	10.3秒
燃費	20.4km/ℓ
CO2排出量	115g/km
乾燥重量	1177kg
エンジン	直列3気筒999ccターボ
最高出力	116ps/5000-6000rpm
最大トルク	16.9kg-m/1800-4500rpm
ギアボックス	6速マニュアル