新型スバル・フォレスター デザイナーに聞く「こだわり」 ボンネットに秘密

公開 : 2023.11.17 13:34

SUVらしい強さと機能性をデザインでアピール

「エクステリアデザインの最も大きなポイントは両サイドにあるAピラーからDピラーまで1本太い筋が入っているデザインです」(高松雄輝氏)

「これでかたまり感を感じる力強さを表しています。またロアボディの厚みを可視化したいという狙いもあります」

「エクステリアデザインの最も大きなポイントは両サイドにあるAピラーからDピラーまで1本太い筋が入っているデザインです」(高松雄輝氏)
「エクステリアデザインの最も大きなポイントは両サイドにあるAピラーからDピラーまで1本太い筋が入っているデザインです」(高松雄輝氏)    スバル

「ちなみにフェンダーの上に凹みをつけていますが、これは空の色を反射させて明るい部分を打ち出しより張り出し感のあるデザインがアピールできるようにと言うのが目的です」

「さらにこれまでのフォレスターにはなかった、樹脂製のガーニッシュ種類も随所に配しています」

「ちなみに、Dピラー付近のガーニッシュは実は装飾としての役目だけではないんです。
小さなパーツですが、こちらは高速走行時の走行安定性に寄与してるんですよ」

ところで、チーフデザイナーとして様々な意見をまとめる立場にもある高松さん。

特に時間をかけて議論し、検討した場所はどこだろうか?

エンジンフードの高さにもこだわりが

「まぁこれもこだわりの1つなんですが、エンジンフードの高さを低く抑えることに様々な議論を重ねました」

「スバル車の大きな特徴として視界の良さというのがあります。より高い次元で考えようと」

エンジンフードの高さを低く抑えることに様々な議論を重ねたという。
エンジンフードの高さを低く抑えることに様々な議論を重ねたという。    スバル

「これまでのモデルの場合、運転席から見た直前の部分だけを凹みをつけるなどして視界を確保していましたが、今回の新しいフォレスターでは、エンジンフード全体の高さを下げることによってより良好な視界を得られるように配慮しました」

「どれぐらい全体を低くしたらどれぐらいしかいが良くなるのか? そこの検討に時間をかけましたね」

「視界の良さ、見通しの良さ、視点移動の滑らかさは、長時間移動の際の疲れにくさにも大きく関わってきます」

「つまり、ストレスのより少ない状態で長時間運転することができるのです」

インテリアはより上質に 最低地上高は220mmしっかり

「インテリアのこだわりはやはり上質であること。質感を高めてしっかりとした軸に守られるようなシートであることを目指しました」

「単に外観がいかついとか力強いとかと言うだけではなくて、運転しながら長時間移動しながら上質で確実に守られている安心感が得られることを目指しています」

「インテリアのこだわりはやはり上質であること。質感を高めてしっかりとした軸に守られるようなシートであることを目指しました」(高松雄輝氏)
「インテリアのこだわりはやはり上質であること。質感を高めてしっかりとした軸に守られるようなシートであることを目指しました」(高松雄輝氏)    スバル

「上質ではありますが、形だけのSUVではないところに、最低地上高220mmと言うスバルならではのこだわりがあります」

「昨今のSUVの中には形だけのものもありますけれども、スバルのSUVはどのようなモデルでも最低地上高を20mm以上確保する設計となっています」

オフロードを走る機会が少ない日本では、あまりそこまで重要視されないが、アメリカでは本気でオフロードを走る機会も普通にある。

最低地上高がしっかり確保されている事は、SUVを選ぶ上での重要な条件となる。

なお、新型フォレスターは2024年春以降に2025モデルとして米国で発売を予定しているが、やがて日本での発売も期待できるだろう。

スバルはアメリカ市場での売り上げが非常に好調だ。

スバルはとにかく、米国でのイメージがすこぶる良い。

クルマ自体の安全性や環境への配慮、動物保護や森林保護の活動の充実度はすべての自動車メーカーの中で群を抜いている。

それが販売台数につながっている事は大いにあり得るだろう。

まさに、森を守る人、と言う意味のフォレスター。米国での大人気ぶりが今から見えるようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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