ベントレー・ベンテイガ

公開 : 2016.06.09 22:55

インテリア

インテリアは、ベントレー自身が “世界最高級の自動車インテリア” というラグジュアリーなもの。その多くがクルーのクラフトマンによって手作業で製作される。ウッドパネルに寸分の狂いもなく金属部品がはめ込まれる高級感と精巧な作りは、これまでのSUVの常識を塗り替えたといっても良いもの。メタルに見えるものは本物のメタルといったように、本物の素材にこだわっている。

ダッシュボードは、ベントレーのウィングの形からインスピレーションを受けたデザインで。美しく仕上げたダッシュボードの優雅なラインがドアからドアへ、インストルメント・クラスターの上部へ、下方のセンター・コンソールへ、助手席側のフェイシア・パネルとフットウェルへと流れるように続く。

7種類が用意されるという15枚のウッド・パネルは、本物ならではのエレガントを持つもの。また、手作業で製作され、磨き上げられた金属部品もダッシュボード、センター・コンソール、ドアを彩る。更に、ドライブモード・セレクター、シフト・ノブ、伝統のブルズ・アイベント、オルガンプルにはベントレーのトレードマークであるローレット加工が施されている。

フロント・シートは、クルーでハンドクラフトされるもの。シート全体で22通りの調整が可能だという。また、マッサージ・システム、シート・ヒーターそしてベンチレーションに6種類のプログラムを設定されている。レザー・シートのショルダー部分とボルスター部分には、コントラスト・ステッチが施され、ダイヤモンド・キルト模様があしらわれている。もちろん、使用されるのは最高級品質の本革で、ヨーロッパの涼しい気候の下で飼育された雄牛から採取し、自然素材を用いてなめし、余計な加工をしていない状態の革の中から、実際に使用するレザーハイドが選択されるという。レザーハイドは15色。3種類のデュオトーン・カラー・スプリットとモノトーン・カラーが用意される。

また、固定式の背もたれを持つリア・シートのにもダイヤモンド・キルト模様があしらわれる。なお、4シーター仕様と5シーター仕様があるが、大型のラゲッジを搭載するためにリア・シートを倒すこともできる。また、将来的には7シーターも追加されるとアナウンスされている。ちなみに、ブート・スペースは430ℓ(荷物カバー格納時は590ℓ)が確保されている。

パワートレイン


エンジンは、クルーで製作される6ℓツインターボW12 TSIユニット。608ps/6000rpmのパワーと91.8kg-m/1250-4000rpmのトルクを持つ。直接噴射式と間接噴射式の両方を採用し、この2種類の噴射方式を途切れなく切り替えることで、大幅な燃費向上の実現、CO2排出量の低減、出力とトルクの最大限の伝達を可能としている。

このエンジンには、アイドリング・ストップが採用されている。また、コースティング・モードも備える。これは、5速から8速で走行中にドライバーがアクセル・ペダルを戻したとき、車両がトルク・コンバーターを開放することでエンジンがアイドリング状態となり、惰性で走行することができ、アクセル・ペダルを再び踏み込むか、下り坂で速度が上昇した場合は、トランスミッションが再び接続されるというもの。

また、一定の条件下でエンジンの半分の気筒を休止するベントレー可変シリンダー・システムも採用されている。このベントレー可変シリンダー・システムは、指定の気筒において、吸気バルブと排気バルブ、燃料噴射、点火などがすべて休止し、6気筒エンジンとして稼働するため、効率性向上と、CO2排出量292g/kmという優れた効率性を可能としている。

なお、この新設計のW12エンジンは従来のパワートレインと比較して11.9%の効率向上を達成しているという。また、ベンテイガには今後、ディーゼル搭載モデルとハイブリッド・モデルも登場する予定とされている。

このエンジンに組み合わせられるトランスミッションは、ZF製の8速オートマチック・ギアボックス。オフロード走行に求められる高いトルクに対応できるようトランスミッションと全輪駆動システムを強化したという。

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