最強のスコダ・オクタビア「vRS 245」 アウディやVWと違う「魅せない」という魅せ方

公開 : 2017.06.08 12:10

おなじグループに、アウディとVWがいる以上、スコダは「コストパフォーマンス」で戦うしかありません。そんな制約も、ひとたび武器にしてしまえば、じつは例えばVWのクルマ以上に興味深いモデルができてしまうのです。「vRS 245」は好例です。

■どんなクルマ?

スコダにしかできないこと

スコダは、フォルクスワーゲングループのヒエラルキーにおける自分たちの立ち位置をわきまえている。

フォルクスワーゲンはもちろん、アウディセアトがプレミアム志向に走る中にあって、このチェコのブランドはコストパフォーマンスで勝負するという原則をストイックなまでに貫いているのだ。

それゆえ、高性能グレードの「vRS」は、最近まで軽視されてきた。現時点で、このスコダ最強モデルを示すバッジを与えられるのは、このオクタビアのみだ。

われわれは先日、ディーゼル版のvRSを試乗した。称賛に値するクルマではあったが、ライバルが見せるような運動性の繊細さに欠けるのも事実。

そのあたり、今回の試乗車であるガソリン版はどうなのか、気になるところだ。

マイナーチェンジ前、ガソリン版の最上級車種は限定生産車のvRS230で、それと同じ最高出力230ps/35.7kg-mの仕様が、マイナーチェンジ後はvRSの標準モデルとなった。

今回のvRS245は、ターボやピストン、インジェクター、燃料とオイルの各ポンプ、マニフォールド、タイミングチェーンを刷新。

245ps/37.7kg-mにアップし、レギュラーモデルとして設定。ハッチバック(セダンのようだが5ドアだ)のほか、ワゴンも用意される。

外観は各部がブラックアウトされ、力強いデザインの19インチホイールを履く。

メカニズムでは、フロントアクスルに電子制御デフを備え、トランスミッションは6速MTか7段DCTが選択できる。今回の試乗車はDCT仕様だ。

これらを含め、この245仕様の価格は、標準仕様のvRSに対して£2,500(36万円)ほど高い設定となっている。

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