BMW 「ノイエ・クラッセ」SUV初公開 iX3後継か キドニーグリル小型化、2025年生産開始

公開 : 2024.03.25 06:05

BMWが次世代EVコンセプト「ビジョン・ノイエ・クラッセX」を公開した。iX3の後継と考えられる電動SUVで、4台の高性能コンピューターによる先進の駆動制御システムを採用。グリルは1960年代を彷彿とさせる。

次世代電動SUV キドニーグリルは小型化

BMWは3月21日、次世代EVコンセプト「ビジョン・ノイエ・クラッセX」を公開した。新しいEVラインナップの第一弾として、2025年にハンガリーで量産体制に入る予定だ。

ノイエ・クラッセのコンセプトカー公開は、昨年のセダンに続く2台目となる。ビジョン・ノイエ・クラッセXは電動SUVの未来のデザインを示すもので、iX3の後継車を予感させる。

BMWビジョン・ノイエ・クラッセXコンセプト
BMWビジョン・ノイエ・クラッセXコンセプト    BMW

ビジョン・ノイエ・クラッセXはEV専用プラットフォームを採用し、4台の高性能コンピューターで制御する先進のソフトウェア技術を特徴としている。

スタイリングで最も注目すべき点は、1960年代の「ノイエ・クラッセ」のセダンやクーペからインスピレーションを得た、新デザインのキドニーグリルである。グリルにはLEDが使用され、光のシグネチャーを作り出し、立体的な外観を与えている。

その他の部分では、iXなど既存モデルから影響を受けているように見える。

コンセプトカーではあるが、市販車に近い現実的なスタイルである。外装の装飾パーツやバッジを極力取り去るなど、シンプルでクリーンなデザイン処理が施されている。なお、ボンネットにはBMWのロゴがレーザーで刻印されているが、この要素が市販車に引き継がれる可能性は低い。

リアには、BMWの特徴であるL字型テールライトの新解釈が採用され、Cピラーには伝統的な「ホフマイスター・キンク」が残されている。

これまでサイドスカートやフロント/リアエプロンに使用されていたボディクラッディングの代わりに、単一のリサイクル素材のパーツを採用している。破損時の交換の費用対効果が高く、リサイクル可能だという。

リサイクル素材を多用したインテリア

インテリアはコンセプチュアルなものだが、基本的なダッシュボードとインフォテインメント・インターフェイスは市販車にも踏襲されるようだ。

中央の大型タッチスクリーンには、BMWパノラミック・ビジョンと呼ばれるシステムが搭載され、高度な音声コントロール機能などを備えているという。市販車では、3Dヘッドアップ・ディスプレイを導入予定だ。

BMWビジョン・ノイエ・クラッセXコンセプト
BMWビジョン・ノイエ・クラッセXコンセプト    BMW

BMWによると、この新しいインテリアデザイン・コンセプトは、数千人のドライバーへの調査と1000万台以上の既存車のデータ分析に基づいて開発されたもので、インタラクションの簡素化に重点を置いているという。

また、植物と鉱物由来の原料で作られた、石油を含まない内装材を使用。一部のパーツには、廃棄漁網から得られた海洋プラスチックも使用されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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