新型Eクラス唯一のエクスクルーシブライン メルセデス・ベンツE300セダン/ステーションワゴン

公開 : 2024.03.28 17:45

便利性向上の機能は?

日常走行での利便性がさらに向上:ルーティン

メルセデス・ベンツでは、乗る人がよく使う快適システムを覚えられるクルマを実現するため、学習機能を活用する取り組みを進めていると語る。

目標は、状況が同じ場合に車両がそれらの機能を実行すること。その結果として実現するのがパーソナライゼーションだと彼らは表現した。メルセデス・ベンツではこの革新技術の先駆けとして「ルーティン」を開発してきた。

メルセデス・ベンツEクラスにE300エクスクルーシブ(セダン/ステーションワゴン)追加
メルセデス・ベンツEクラスにE300エクスクルーシブ(セダン/ステーションワゴン)追加

標準ルーティンのテンプレートが用意されるが、自分でルーティンを作成することも可能で、その場合、乗員は複数の機能や条件をリンクさせることができるといい、例えば「車内温度が12度以下なら、シートヒーターのスイッチを入れ、アンビエントライトをウォームオレンジに設定する」などのリンク付けが行えるようになる。

デジタルベントコントロールを標準装備

クライメートコントロール(前席左右後席左右独立調整)では、デジタルベントコントロールが装着される。これは快適性を強化するもので、フロントのエアアウトレットを望ましい送風シナリオに合わせて車両が調整し、この機能はユーザープロファイルなどにより各シートに対して調整可能だが、これまでどおり手動でエアアウトレットの送風方向を変えることもできる。

デジタルライト(ウルトラハイビーム付き)を標準装備

左右のヘッドライトのデジタルライトは、それぞれ照明モジュールを備えた。このモジュールは100万個以上の微小な鏡により光を屈折させることで照射方向を定める。このため、片側のヘッドライトあたりの解像度は100万画素以上となるが、鏡が占める面積は親指の爪ほどの大きさだという。

この革新的なヘッドライトは、凹面レンズ「デジタル・ライト」のレタリングなどデザイン性も高められており、ヘッドライト片側で100万以上のエリアに分割可能な光を照射するため、きわめて正確な配光が可能となったことにより、ハイビームアシストが対向車や道路標識に光が当たらないように調整する場合の精度が、従来の84画素の光に比べて精度が大きく高まっており、フォグライトモードやハイウェイライト、シティライトなどの照明が最大限効果的なものとなった。

さらに、アドバンスドパッケージ装着時には「路面描画機能による車線逸脱警告」が追加され、夜間走行時に車線を逸脱しそうになった場合に、ヘッドライトが車両前方の路面に絵(矢印)を投射することでドライバーに警告をするものだという。

リア・アクスルステアリングをセダンに標準装備

従来から、メルセデス・ベンツは高い小回り性能が美点であったが、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用することで、その点がさらに進化した。約60km/h以下では、リアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大4.5度傾ける。

これにより日常の走行シーンや、駐車する際には回転半径が小さくなるため、クルマが扱いやすくなるという。約60km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大2.5度操舵することで、走行安定性を大きく高め、従来のメルセデスの美徳である小回り性能を犠牲にしないだけではなく、中高速域での安定性や、優れたハンドリングも並立させた。

なお、E 300セダンの最小回転半径は5.0mを実現。(E 300ステーションワゴンの最小回転半径は5.4m)
• 駐車モード:フロントホイールと逆方向に最大4.5度
• 高速域での走行安定性:フロントホイールと同方向に最大2.5度
• ドライビングダイナミクス向上:フロントホイールと同方向または逆方向に最大2.5度(約 60km/h以上)

パワートレインとサスペンションは?

パワートレイン

E 300は、エンジン単体で258ps/40.79kg-mを発生する、新型の2L直列4気筒ターボエンジン「M254」を搭載する。

エンジンとトランスミッションの間に配置される電気モーターのISGによって、短時間、最大で23ps/20.90kg-mのブーストが可能となる。なお、トランスミッションは「9Gトロニック・オートマティックトランスミッション」を採用し、1速から9速までの変速比幅が広いことから、エンジン回転数が大幅に低減され、優れたエネルギー効率と快適性を実現した。

エアマティック・サスペンション

メルセデス・ベンツEクラスにE300エクスクルーシブ(セダン/ステーションワゴン)追加
メルセデス・ベンツEクラスにE300エクスクルーシブ(セダン/ステーションワゴン)追加

連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせたエアマティックを標準装備。エアマティックによるセルフレベリング機構は、乗員や荷物の重さに関係なく地上高を一定に保つものですが、必要に応じて変化もさせる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

メルセデス・ベンツ Eクラスの人気画像