【試乗体験も!】すぐそこにあるテクノロジー Honda 0シリーズ搭載技術を公開

公開 : 2024.10.09 18:35

ホンダは、次世代技術をメディアに公開する『Honda O Tech Meeting 2024』を開催。Honda 0シリーズは遠い未来のクルマのようですが、2026年市販予定モデルもあるのです。

Honda 0シリーズに搭載する予定の次世代技術を公開

10月4日、『Honda 0シリーズ』に搭載予定の次世代技術をメディアに公開する『Honda O Tech Meeting 2024』が開催された。

主な内容は、四輪電動化戦略を支える技術開発進捗プレゼンテーション、0シリーズ開発車の試乗体験(量産車ベースの外装)、“Thin, Light, and Wise(薄く、軽く、賢く)”を実現する技術展示、生産設備見学、出席したエンジニアとのQ&Aセッションというもので、取材が朝から夕方まで及ぶほどコンテンツが充実していた。

“Thin, Light, and Wise”のもとで、厚くて重いという従来のEVのイメージを覆す。
“Thin, Light, and Wise”のもとで、厚くて重いという従来のEVのイメージを覆す。    高桑秀典

新グローバルEVのHonda 0シリーズは、今年の1月9~12日(現地日時)にアメリカのネバダ州ラスベガスで開催された『CES 2024』にて『SALOON』と『SPACE-HUB』という2台のコンセプトモデルを発表。それ以来、独自のEV開発アプローチが注目されてきた。

改めて説明すると、Honda 0シリーズは “Thin, Light, and Wise”という新たなEV開発アプローチにより、ゼロからの発想で創り出すまったく新しいEVシリーズのことで、ホンダはこのタイミングを第2の創業と呼んでいる。ゼロは、原点や出発点という意味だ。

専用に開発したアーキテクチャーを軸に、共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン、安全・安心のAD/ADAS、IoT・コネクテッドによる新たな空間価値、人車一体の操る喜び、高い電費性能という5つのコアバリューを提供していく。

原点に立ち返り、移動体を0から考え直すのがHonda 0シリーズの役割

Honda 0シリーズは遠い未来のクルマのような印象を受けるが、フラッグシップモデルのSALOONは、コンセプトにかなり近い形で2026年に市販予定であると発表された。2030年までに小型から中・大型モデルまでをグローバルで7モデル投入する計画となっている。

つまり、メディアに公開された次世代技術は、すぐそこにあるテクノロジーということで、プレゼンテーションやQ&Aセッションのみならず、試乗体験、技術展示、生産設備見学というコンテンツも『Honda O Tech Meeting 2024』に盛り込まれたのだ。

ハイブリッド車の開発で培ったモーター技術等を活用し、小型かつ高効率なe-Axleを実現。
ハイブリッド車の開発で培ったモーター技術等を活用し、小型かつ高効率なe-Axleを実現。    高桑秀典

具体的に説明すると、Thinではホンダが大切にしてきたMM(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)思想をEV時代に具現化し、低全高、ショートオーバーハングの独創的なデザインでありながらも居住性に優れた空間価値を実現。Lightではホンダのクルマづくりのこだわりである操る喜びを提供する軽快な走りと、世界トップクラスの電費性能の実現を目指している。

新開発EV専用プラットフォームには2.0GPa級ホットスタンプ材(超高張力鋼板)を採用し、薄く低全高なスタイリングと乗員の安全・安心を両立。薄型バッテリーパック、新開発の小型e-Axleの採用と合わせ、ホンダ独自の低床フロア技術により、 重量物を低く、車両の中心に配置することで低慣性も実現し、車両の挙動を安定させ、軽快な走りを提供する。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

関連テーマ

おすすめ記事