ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ

公開 : 2024.11.04 18:05

ジャガーFペイスの英国販売が終了したことで、国内での新車販売が2026年までストップすることになった。グローバル向けには引き続き生産されるが、ラインナップ更新まで中古車やアフターサービスに注力する。

年内にブランド刷新、新モデル予告

ジャガーの大型SUV「Fペイス(F-Pace)」が英国での販売を終了した。これにより、英国市場では2026年の次世代モデルの登場まで、ジャガーの新車販売はすべて停止となる。

今年の夏には、英キャッスル・ブロムウィッチ工場で生産されていたXE、XF、Fタイプ、そしてオーストリアのマグナ・シュタイア社で組み立てられていたEペイスIペイスが販売終了となった。ただし、Fペイス、Iペイス、Eペイスはグローバル市場向けに引き続き生産されている。

ジャガーFペイス
ジャガーFペイス

ジャガーは今年後半、大規模なブランド改革に取り掛かる。ポルシェタイカンに相当する、最高出力600psの電動4シーターGTのコンセプトモデルが披露されるものと期待されている。

その後、2026年にベントレー・ベンタイガ相当の高級SUV、そして高級セダンが登場する。これら3車種はすべて、「JEA」と呼ばれるジャガー専用の新プラットフォームを採用する。

次世代モデルの導入前に、ジャガーは「リセット期間」を取ると、マネージング・ディレクターのラウドン・グローバー氏は以前AUTOCARに語っていた。

また、JLR(ジャガー・ランドローバー)からAUTOCARに送られた声明には次のように書かれている。

「2024年11月以降、ジャガーの新車販売は、今年末の新ブランド発表と2026年の製品発売を前に終了します」

「当社は現在、現行世代のジャガー車の割り当てを終了しています。ジャガーの英国販売ネットワークを通じて、認定中古車として入手可能なモデルはあります」

昨年、Fペイスの世界販売台数は2万1943台で、他の6車種の合計を上回り、2位のIペイス(7000台)の2倍以上を達成した。

以前、ジャガーの現行ラインナップの廃止について、JLRのエイドリアン・マーデル最高経営責任者(CEO)は「どれも利益を生むものではありません。そのため、新しく設計されたアーキテクチャーを持つ新型車に置き換えています」と語った。

JLRの販売の主力はレンジローバー、レンジローバー・スポーツ、ランドローバー・ディフェンダーで、この3車種で全体の半分以上を占めている。こうした背景から、ジャガーはブランドとラインナップの刷新を決めた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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