特徴が見えにくい? オペル・グランドランド・ハイブリッドへ試乗 ファミリーSUVの要求は満たす

公開 : 2025.01.19 19:05

やや非力な1.2L HV 特徴が見えにくいシャシー

今回試乗したグランドランドは、135psを発揮する1.2Lガソリンターボに小さな電気モーターを組み合わせた、マイルド・ハイブリッド。もし自宅で充電が可能なら、ほぼ同じ見た目のバッテリーEV版を検討してもいいだろう。やや非力に感じられた。

このシステムは、ステランティス・グループではお馴染みのもの。アストラやプジョー208なら不満ない出力といえるが、車重1600kgのSUVを受け止めるには、少し役不足なように思う。

オペル(ヴォグゾール)・グランドランド・ハイブリッド 1.2 136PS(英国仕様)
オペルヴォグゾール)・グランドランド・ハイブリッド 1.2 136PS(英国仕様)

流れが速めの、英国の交通には問題なく交われるものの、1.2Lエンジンは常に頑張っている印象。日常的な移動では不満ないとしても、余裕は感じにくい。

フォルクスワーゲンの1.5Lマイルド・ハイブリッドの方が、有能なことは否めない。余力を持って稼働できるため、実際の燃費も16.0km/L前後と悪くない。

サスペンションには、再調整の余地がありそうだ。低速域では硬めで、落ち着きがあるとは表現しにくい。一方でボディロールは小さくなく、目立って操縦性が良いともいえない。グリップ力に優れるわけでもないだろう。

だとしても、マイルド・ハイブリッドのパワートレインと同様に、このクラスのターゲット層が日常的に不満を感じるほどではないはず。乗り心地が不快なわけではない。もう少し特徴を絞っても良かったと、思えるとしても。

求められるポイントは卒なく満たしている

英国価格は、フォルクスワーゲン・ティグアンや3008より安いものの、内装が自慢のマツダCX-5などよりはお高め。これも、悩ましい立ち位置にあることを感じさせる。

インテリアや運転のしやすさ、実用性など、中型のファミリーSUVに求められるポイントを、グランドランドは卒なく満たしている。多くの競合の中で、際立つ輝きまでは得られていないことが惜しい。

オペル(ヴォグゾール)・グランドランド・ハイブリッド 1.2 136PS(英国仕様)
オペル(ヴォグゾール)・グランドランド・ハイブリッド 1.2 136PS(英国仕様)

オペル(ヴォグゾール)・グランドランド・ハイブリッド 1.2 136PS(英国仕様)のスペック

英国価格:3万4700ポンド(約677万円)
全長:4650mm
全幅:1905mm
全高:1661mm
最高速度:202km/h
0-100km/h加速:10.2秒
燃費:18.2km/L
CO2排出量:123g/km
車両重量:1600kg
パワートレイン:直列4気筒1199cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:135ps/5500rpm
最大トルク:23.4kg-m/1750rpm
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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