【ホンダウエルカムプラザ青山休館で思う】1980年代ホンダ車は熱かった!開館当時に活躍した名車たち
公開 : 2025.04.05 11:45
3代目プレリュード(1987年4月10日発売) 「デートを重ねてオトナになった!」
大ヒットした2代目プレリュードの次世代モデルの登場は1987年4月10日のこと。プレリュードを象徴するロー&ワイドフォルムは、低く抑えた全高(1295mm)はそのままに、全長4460mm、全幅1695mmと従来のモデルに比較して拡大(全長85mm、全幅5mm)した超偏平エアロスタイルを創造。
また、エンジンの徹底したコンパクト化と後傾レイアウトの採用により、FF車とは思えない超低ボンネット(ボンネット中央部で従来車比30mm低下)を実現した。

さらに、ボディの凹凸を極限まで削ぎ落した張りのある曲面構成は、サイドを精悍に引き締める低いベルトラインとあいまって、フォルムの美しさを一段と強調。また、バンパーに組込まれフロントからサイドへ大きく回り込んだコーナーラウンドフロントコンビランプや、ターンレンズとテールレンズをつないだリアパネルガーニッシュが、ワイドな印象を一層際立たせていた。
加えて、テールエンドをスポイラー形状にデザインした、ボディと一体成型の流れるようなリアフィニッシュは、優れたエアロダイナミクス効果を発揮すると同時に、矢羽(フレッチング)のイメージで爽快な走り感を強調していた。
快適な乗り心地と卓越した高速直進性、運動性を高次元でバランス
また、ボディとガラス面との段差を少なくする徹底したフラッシュサーフェス化や、整流効果の高いボンネットディフレクターなどの空力処理により、ノッチバックデザインでは優れた空力性能(Cd値0.34)を実現。そして、ボディ剛性にも高次元のクォリティを追求。高強度、高張力鋼板を採用するとともに、各部の構造断面を綿密に設計。高性能な走りを支えるボディ全体の高い剛性バランスを達成しながら、軽量化をも同時に実現した。
極細ピラー採用によるワイドなガラスエリアとサンルーフ位置の前方レイアウト(従来車比56mm)により、優れた超広角視界を確保。また、機能的なメーターレイアウトを採用するなど、コクピット全体をスポーティなイメージでトータルデザインしていた。
搭載されていたエンジンは2種類。まず2.0L DOHC16バルブ+PGM-FI(2.0Si)。ホンダDOHCの技術を結晶した高性能エンジンで、最高出力145ps/6000rpm、最大トルク17.8kg-m/4500rpm(いずれもネット値)。そして2.0L SOHC12バルブ+PGM-CVデュアルキャブ(2.0XX、2.0XR、2.0XL)。1気筒当り3バルブの高効率な吸、排気特性に加え、余裕ある2.0Lの排気量により、SOHCながら高い動力性能(最高出力110ps/5800rpm、最大トルク15.5kg-m/4000rpm、いずれもネット値)を実現。
快適な乗り心地と卓越した高速直進性、運動性を高次元でバランスさせるため、ホンダ独創の新世代4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用。また、ホンダ4WS(4輪操舵)の搭載に対応するため、フロントのサスペンションの基本構造をそのままリアサスペンションにも適用。前後のサスペンションがほぼ同一形式で構成されるタンデムフォーメーションを採用することにより、プレリュードならではの優れた操縦性能とフットワーク特性を生み出していた。
3代目プレリュード、当時試乗したのは4WS仕様の2.0XXだけだが、先代モデルよりさらに静かで快適になり、高速安定性も一段と素晴らしいものになっていた。4WSもよくできており、運転がうまくなったかのように思えたものだ。





































